これは加熱をしているときに食材の水分が抜け、冷ましているとき食材に水分が戻るのを利用して味も一緒に入り込むためです。
「煮物は一晩おいた方が美味しい」「冷まして食べる方が味が染み込む」といった昔ながらの生活の知恵は、科学的な視点から見ても正しいといえるでしょう。
寒い時期には温かい煮物で体を温めたいと思いますが、暑い時期にはほてった体を冷やしたいですよね。夏は汗をかくので脱水も起こりやすくなります。水分をたっぷり吸った具材を食べれば、食事から自然に水分補給をすることもできます。
冷製料理といってもさまざまなものがあり、温かい料理を冷ました状態というわけではありません。冷たい料理を美味しく食べるために、冷やして食べるための工夫がされているレシピを選んで作りましょう。
トマトといえば、酸っぱい、みずみずしい、といった特徴を真っ先に思い浮かべがちですが、他にも知ってほしい特徴があります。それがトマトには旨味成分であるグルタミン酸がたっぷりと含まれているという点です。数ある野菜のなかでもトマトに含まれる旨味成分の量はダントツとなっています。
グルタミン酸は昆布に含まれる旨味成分なので、トマトを昆布だしのように使うことができると考えてよいでしょう。地中海料理においてトマトが頻繁に使われるのには、だし代わりになるからという理由もあるのです。食材からエキスを抽出するわけではなく丸ごと使うので、栄養素の損失が少ないという点も嬉しいですね。
だしはいくつかの種類を掛け合わせて使うことで相乗効果が生まれます。1つの旨味だけではなく数種類のだしを合わせる方が、味が単調にならず奥行きが出るのです。
・ガスパチョ
ガスパチョはトマトをメインで使った冷製スープです。だしと調味料で味を整えます。玉ねぎは加熱すると辛味が抜けるので、生が苦手な人は電子レンジでもよいので火を通しておきましょう。
オリーブオイルも入り、夏にぴったりの健康メニューです。一般的なガスパチョにはコンソメを使いますが、和風のだしに代えるとよりさっぱり日本人の舌に合う味付けになりますよ。
<使用する食材>
トマト、セロリ、ピーマン、キュウリ、パン、塩、こしょう、オリーブオイル、和風だし、白ワインビネガー
<作り方>
野菜をぶつ切りにして細かくし、オリーブオイル、和風だし、塩こしょうといっしょにミキサーでよく混ぜます。白ワインビネガーを加えて味を整えて冷やせば完成です。
・ラタトゥイユ
ラタトゥイユは野菜や肉をトマトで煮こんだ料理です。温かい状態で食べることが多いですが、冷やすと味がしっかり感じられるのでより美味しく感じられるかもしれません。ラタトゥイユはパンやパスタのトッピングとしても使えます。一度まとめて作っておき、使いまわすと便利ですよ。
<使用する食材>
トマト、パプリカ、ズッキーニ、ナス、玉ねぎ、にんにく、オリーブオイル、和風だし、砂糖、塩こしょう
<作り方>
野菜を2cm角に切り揃え、鍋にオリーブオイルをしいて炒めます。ヘタと種をとって角切りにしたトマトを加え、和風だしと調味料で煮込みます。粗熱をとってから冷蔵庫へ入れ、器に盛ったら完成です。
執筆監修者:片村優美
大学卒業後、管理栄養士免許取得。
2つの病院に勤務し、糖尿病や高血圧、腎臓病などの様々な疾患で悩まれる患者様に対して栄養指導などを行ってきました。
現在は、レシピ開発や健康・ダイエットに関するコラム執筆などのお仕事を行っています。
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