大阪のおいしい郷土料理の厳選30選!特徴や味付けのポイントも紹介
最終更新日:
公開日:
大阪といえば、西日本を代表する中心都市で、昔から日本全国の特産物が集まり栄えてきました。
そして、あらゆる食材が集まった結果、独自の食文化が根付きました。地域全体が「食いだおれ」と呼ばれるほど様々な郷土料理が生まれ、今なお多くの人に愛されています。
そんな大阪で愛されている郷土料理には、どんな物があるのでしょうか?
この記事では、大阪を訪れたら、一度は食べてみたい郷土料理を30種類紹介していきます。
ぜひ参考にしてください。
大阪の有名な郷土料理の30選!
大阪で有名な郷土料理を30種類紹介していきます。
すべて読む必要はありませんので、興味があるものから見てください。
かすうどん
大阪南部、河内エリア発祥のかすうどん。うどんの上に乗っている油かすは、牛の小腸をカリカリになるまで揚げたものです。
もともと油かすは河内地方の郷土料理として長い間親しまれていました。
揚げることで旨味が凝縮された油かすとやさしいだしの味が人気のかすうどんは、昼食にはもちろん飲んだ後のシメにも人気です。
うどんすき(うどんちり)
うどんすきとは、大阪市で200年以上続く老舗料亭「美々卯」発祥の郷土料理です。
鍋に太目のうどんや鶏肉、エビ、野菜、など、10種類以上の具材を入れて煮込んだ鍋料理で、見た目の鮮やかさからお祝いごとにも使われます。
薄味の上品なかつおだしに具材のうまみが染みだしたうどんすきは、一度は味わいたい一品です。
魚すき
甘辛いタレに付け込んだ新鮮な季節の魚を、春菊や椎茸、糸こんにゃく、生麩などと一緒にじっくりと煮込んだ魚すき。
ふわふわとした食感の魚と、タレで煮込んだ野菜を生卵につける食べ方は、まさにすき焼きそのもの。すき焼きよりもあっさりとした味わいが楽しめます。
ネギ焼き
大阪市十三で50年以上の歴史を誇るお好み焼き屋「やまもと」発祥の料理、ネギ焼きは大阪で良く食べられている粉ものの一つです。
小麦粉を溶いた生地に、刻んだ青ネギをたっぷりと混ぜて焼きます。
お好み焼きよりもあっさりした味わいのねぎ焼きは、ソースではなく薄口醤油やだし醤油をつけて食べるのが特徴です。
お好み焼き
大阪料理といえば、誰もが知っているお好み焼き。一説によるとなんとその歴史は安土桃山時代までさかのぼることもできるそうです。
海外でも大阪独特の郷土料理として人気の高いお好み焼きは、「ジャパニーズパンケーキ」「ジャパニーズピッツァ」と呼ばれて親しまれています。
大阪のお好み焼きは名前の通り「お好みの食材」をいれて焼くのがポイント。
エビやタコ、イカ、豚肉などはもちろん、チーズやキムチ、餅など様々な食材を自分好みにアレンジして入れられるのが最大の魅力です。
どて焼き
1920年頃大阪で発祥したと言われている郷土料理のどて焼きは、牛すじ肉の煮込みのこと。
鉄鍋の周りに味噌を土手状に盛り、中央で具材と味噌を焼き込んでいくことからこの名称が付きました。刻んだ青ネギやからしを添えて食べることが多く、大阪の居酒屋では定番のメニューです。
たこ焼き
大阪府西成区にある「会津屋」で昭和10年ごろに考案されたと言われている郷土料理です。
実は、ソースをかけて食べるたこ焼きは、中農ソースが一般家庭に登場した昭和30年頃から主流になったと言われています。
それまでは醤油味の生地で作られたたこ焼きに、ソースをかけずに食べるのが定番でした。
今でも大阪の「会津屋」では創業当時から作られている、醤油味のたこ焼きが売られています。
いか焼き
小麦粉の生地にいかの切り身を入れて薄く焼き上げ、中にソースを塗って食べるいか焼き。
大阪以外の方はいかを丸ごと焼いた「いかの姿焼き」を想像するかもしれませんが、大阪で親しまれているいか焼きは、粉ものの一種です。
同じ粉もののお好み焼きやたこ焼きとは違う、小麦粉とイカのハーモニーが独特な郷土料理です。
箱寿司(大阪寿司)
箱寿司とは、木製の型に刺身やエビ、酢飯を詰めて四角く整える寿司のことを言います。
「大阪寿司」とも呼ばれており、農林水産省が選定した「農山漁村の郷土料理百選」にも選ばれた郷土料理です。
華やかな見た目から、おもてなし料理の定番として親しまれています。
恵方巻
今では節分の恒例行事として全国的に有名になった恵方巻は、「江戸時代に大阪市船場で食べられたのが始まり」と言われています。
毎年恵方の方角に向かって家庭円満、無病息災などを願って食べるのが主流で、特に巻き寿司の具に決まりはありません。
豚まん
大阪では数多くの豚まんのお店が並び、テイクアウト料理の定番とも言える豚まん。
大阪近辺以外では「肉まん」と呼ばれていて、いまやコンビニエンスストアでも気軽に食べることができる人気商品です。
なぜ大阪では呼び名が違うかというと、大阪では肉まんとは「牛肉の入った饅頭(まんじゅう)」のことを指すからです。
豚肉が使われている場合は、中身の違いを区別できるように「豚まん」と呼ばれるようになったそうです。
てっさ
大阪ではフグの刺身を意味するてっさ。
てっさとは「鉄砲の刺身」という意味で、昔は食べると命の危険があることを鉄砲にかけて、フグ全般のことを「鉄砲」と呼んでいたことからこの名がつきました。
実は、大阪はトラフグの消費量が日本一、長い間地元の人に愛されてきた郷土料理です。
串かつ
大阪府新世界で、昭和初期に発祥した郷土料理と言われています。
トンカツよりも食べやすいものを、というコンセプトで生み出された串かつは、野菜やキノコ類、エビ、ホタテ、牛肉など様々な食材を串に刺し、揚げて食べます。
店ごとにソースや衣にこだわりがあるため、自分好みの味付けの店を探すのも楽しみの一つです。
かやくご飯
大阪で長く愛されているかやくご飯は、混ぜご飯や炊き込みご飯のことを指します。
旬の野菜を加えて薬効を高めることから「加薬」の名がつきました。
家にある残り野菜や肉、キノコ類などなんでも加えて簡単に作れるため、庶民の味として親しまれています。
きつねうどん
心斎橋駅近くに店を構える、大阪を代表する老舗うどん店「うさみ亭マツバヤ」。
いまや日本どこでも食べられるきつねうどんは、この店で生まれたという説があります。
薄味のやさしいだしを太めの麺、甘みの染み込んだおあげと一緒に食べると口いっぱいに旨味が広がります。
ハリハリ鍋
ハリハリ鍋とは水菜と鯨肉をかつおだしや昆布だしで煮た、大阪発祥の郷土料理です。
鯨肉がメインの鍋ですが、名前の「ハリハリ」とは実は水菜のこと。
水菜のみずみずしさ、シャキシャキとした食感、ハリのある様子から「ハリハリ鍋」と呼ばれるようになりました。
また、鯨肉の入手が難しくなった今日では、豚肉や鴨肉で代用されることが多くなったようです。
ちりとり鍋
大量の野菜とホルモンを、四角い薄い鍋で煮る豪快な郷土料理です。
鍋の形が掃除用具のちりとりに似ていることからこの名前がつきました。
味は辛みそメインのものが多いですが、店や地域によっては塩味やタレ味が主流の場合もあり、同じ料理でも様々な味が楽しめるのが特徴の料理です。
紅ショウガの天ぷら
大阪地方以外ではほとんど見かけることがない、紅ショウガの天ぷら。
もともと江戸時代からシソを漬ける文化が関西にはあり、その時に残った梅酢にショウガを漬けて揚げたのが紅ショウガの天ぷらのルーツと言われています。
大阪ではスーパーの総菜コーナーで売られるなど、広く浸透している郷土料理です。
もみじの天ぷら
もみじの天ぷらは、1300年前に大阪箕輪の山にある修行場で、旅人に提供したのが始まりと言われています。
現在は地元の銘菓として愛されているもみじの天ぷらは、うっすらとした塩味のもみじと衣のほんのりとした甘さが美味しいと評判のお菓子です。
小田巻(おだまき)蒸し
大きめの茶碗蒸しに、うどんが入ったものを小田巻(おだまき)蒸しと呼びます。
大阪府の船場の問屋街で生まれた郷土料理で、卵が高級食材だった昔はお祝いごとの場で食されていました。
「麻糸を紡いで玉にした苧環(おだまき)が名前の由来」と言われています。季節の食材を使って彩り豊かに仕上げるのが特徴です。
小松菜の炊いたん
関西では、食材をだしで煮込んで味を沁み込ませたものを「炊いたん」と呼びます。
小松菜は栄養価が高く、昔は冬の貴重な栄養源として食べられていました。
小松菜だけでなく、豚肉やがんも、ちくわ、油揚げなどを加えることも多く、「我が家の炊いたんレシピ」を持っている家庭も多くあります。
バッテラ
バッテラとは、酢飯の上に酢締めをしたサバと甘酢で煮た昆布を重ねて型抜きした寿司のことです。
ほんのりと甘いまろやかな酸味と、サバや昆布の旨味を楽しめる郷土料理として、明治時代頃から家庭で食べられるようになりました。
魚を酢飯にのせて作った寿司が小舟の形に似ていたことから、ポルトガル語で小舟を意味するバッテラと呼ばれるようになりました。
水なす漬
大阪府南部の泉州地方で栽培されている水ナスは、ここでしか育たないと言われている高級野菜です。
そんな泉州水ナスを漬物にしたのが水ナス漬で、高級料理として大阪の人々に愛されています。
ぬか漬けや調味料付けなど、好みの味に漬けた水ナスはさっぱりとしてみずみずしい口当たりが特徴です。
粕汁
粕汁とは、野菜や肉、魚などを煮込んだものに酒粕を溶かした、冬の風物詩です。
大阪には酒造が昔から多く集まっており、「酒を仕込む際に余った酒粕を利用して生まれた郷土料理」と言われています。
根菜類や豚肉、油揚げ、厚揚げなど具だくさんの汁にビタミンやアミノ酸等を含む酒粕を使った、非常に栄養価の高い料理です。
温かい粕汁を食べると体が温まるので、冬の行事で振る舞われる料理として愛されています。
船場汁(せんばじる)
大阪の問屋街、船場で生まれた郷土料理です。魚と野菜類を煮込んで作る具沢山の汁で、醤油で味を付けるのが一般的です。
魚はサバを使うことが多く、さらに身だけでなく頭や中骨、アラまで使います。
単価が安く食材が無駄にならない、簡単に食べられて体が温まるなど、効率的な面が忙しい問屋街で重宝され定着しました。
きんつば
和菓子の定番商品、きんつばは、もともとは大阪で考案されたお菓子です。
1500年代頃までは「ぎんつば」と呼ばれていましたが、その後1600年頃、「銀よりも金の方が景気がよい」という理由で、「きんつば」と呼ばれるようになりました。
なお、芋ようかんを使ったきんつばは「芋きんつば」と呼ばれています。
丁稚ようかん
丁稚(でっち)ようかんとは、大阪や京都へ奉公に行った丁稚(商家に奉公しにいく子供のこと)が、帰省する際に持ち帰ったもの、という説があります。
他にも、実家から奉公先に帰るときに主人への土産として持参したものが大阪で郷土料理に転じたとも言われており、丁稚ようかんは子供でも買える庶民のお菓子として長く愛されてきました。
竹の皮で包んで蒸す方法で作られており、のど越しが柔らかく普通のようかんよりも甘さが控えめなのが特徴です。
くるみもち
鎌倉時代からある老舗、「かん袋」が発祥の郷土料理くるみもち。くるみと名はついていますが、料理にくるみは使われていません。
青大豆で作られた餡で白玉をくるんで(包んで)いるため、くるみ餅と名付けられました。
桜もち
関東では、桜もちといえば餡子がクレープ状の生地に包まれたものを指しますが、大阪ではピンク色のもち米で餡子を包んだ、おはぎ状のものを指します。
発祥は大阪近郊ですが、今では北海道と東北の一部、山陰地方を除く西日本エリアで広く食べられています。
大阪の郷土料理の特徴
沢山の郷土料理があり、文化と共に多様な発展をみせてきた大阪。
食材も味付けもさまざまですが、実は大阪ならではの共通点があります。
- ・「天下の台所」と呼ばれる場所
- ・味付けは「まったり」としている
それぞれ解説していきます。
「天下の台所」と呼ばれる場所
大阪の食文化を紹介する際に「天下の台所」という表現がされているのを聞いたことはあるでしょうか。
大阪が天下の台所と呼ばれるようになった詳しい時期は明確になっていませんが、天保年間の古文書の中で初めて天下の台所と表現されているのが最古だとわかっています。
食文化だけでなく、当時は流通の中心でもあった大阪は「あらゆるものが一挙に集まる台所のようなものだ」と書の中で書かれています。
その後、安土桃山時代、江戸時代と幾度も戦火に焼かれつつ、そのたびに大阪は商業の街として復活しました。
そして、日本の東西をつなぐ物流の中心地として、多様な食材の流通により様々な郷土料理が産み出されていったのです。
味付けは「まったり」としている
数多くの食材が流通する大阪で、特に発展したのがだし文化です。
北海道で取れた昆布は日本海から船で瀬戸内海を経由して大阪に運ばれて、加工されて全国へ運ばれていきました。
隣の京都で長く愛されてきた利尻昆布を利用しただしよりも、真昆布はまったりとしただしが取れると有名になり、これが大阪の味として世間に知られていくことになります。
さらに、大阪近郊の海で多く取れるいわしを干物にして取るいわしのだしも広まり、大阪ではだし文化が発展していきました。
今でも大阪特有のだしの旨味がメインの味付けは、「まったりとした大阪独特の味付け」と言われています。
大阪の郷土料理をよりおいしく食べるための味付けのポイント
大阪の郷土料理はだしの旨味を上手く引き出すのがポイント。
といっても、だしをひくのは非常に手間暇がかかりますよね。
そこでおすすめなのが、にんべんの白だしゴールド。
▶にんべんの白だしゴールドはこちら
だし素材を1.5倍使用した白だしゴールドは、淡い色なので料理の色合いを邪魔しません。
うどんや茶碗蒸しに重宝する一品です。
「薫る味だし(かつおと昆布)」は本枯鰹節と北海道産真昆布を使用しただしパックです。
▶にんべんの「薫る味だし(かつおと昆布)」はこちら
料理素材本来の美味しさを引き立て、同時に味付けまで整えることができます。
忙しくてなかなか料理をする時間がない、という方でも簡単に味わい深い大阪の郷土料理を再現できますよ。
まとめ:大阪の郷土料理を作ってみましょう
大阪で愛されている郷土料理を30種類紹介しました。
いまや全国的な知名度のある料理から、大阪の中でも限られた地域で発祥し長く愛されている料理まで様々な食文化が根付いているのが大阪の魅力です。
最後に、調味料についてもう一度紹介させていただきます。
▶にんべんの白だしゴールドはこちら
にんべんの白だしゴールドは、料理の色合いを邪魔しない薄い色とやさしい味わいが特徴。家庭で作る料理が、簡単に高級料亭のような上品な味わいに変わります。
「薫る味だし(かつおと昆布)」は本枯鰹節と北海道産真昆布を使用しただしパックです。
▶にんべんの「薫る味だし(かつおと昆布)」はこちら
昆布だしを好む関西地方の郷土料理に是非使ってみてください。
今回紹介した調味料・だしを使って、大阪の味を自宅で簡単に楽しんでみましょう。