「本枯鰹節」は手間暇かけた最上級のかつおぶし!おすすめの理由とは!
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鰹節には、「荒節」「枯節」「本枯鰹節」の3種類があり、中でも「本枯鰹節」は上質な味わいで高級料亭や一流ホテルでも使われています。
この記事では、鰹節専門店として300年以上の歴史をもつにんべんが、鰹節の種類や特徴とともに、本枯鰹節をおすすめする理由を紹介していきます。
「荒節」「枯節」と「本枯鰹節」
「荒節」にカビ付けをしたものが「枯節」
鰹節ができるまでには長い時間がかかります。漁獲した鰹を3枚におろし、背側と腹側へそれぞれ2本に分け、煮籠(にかご)に並べて60~90分ほどお湯で煮ます(煮熱:しゃじゅく)。
煮熱は、タンパク質を熱凝固させ旨味成分を閉じ込める役割を果たしています。このときに長時間じっくりと過熱することで、豊かなうま味を持ちます。
煮熱を終えた後は、身から骨を抜いて、焙乾(ばいかん)の工程へと進みます。焙乾とは、カシ、ナラなどの煙で鰹を燻し、表面の水分を抜いて乾燥させていく作業のことです。焙乾後、骨抜きなどで損傷した箇所を修繕し、また焙乾する、という作業を6~15回ほど繰り返します。
こうしてできたものが荒節です。荒節は水分が約25%程度となっています。
荒節の表面を削り落とし、形を整えたら次はカビ付けです。表面を削り落とした荒節を数日間天日干しにし、カビをつけてむろに入れ、天日干し後カビをブラシで払い落とします。カビ付けと日乾を交互に2回以上繰り返します。
こうしてできあがったものが枯節です。枯節は、カビ付けによって熟成が進み、表面の脂肪が分解され、約25%あった水分も20%以下まで下がります。脂肪分が少ないため、鰹の魚臭さやえぐみを感じにくくなるのが特徴です。
「枯節」からカビ付けを繰り返して「本枯鰹節」になる
枯節よりもカビ付けを多く行ったものを本枯鰹節といいます。しかし、本枯鰹節には厳密な定義があるわけではありません。にんべんの場合は、カビ付けの工程を4回以上繰り返したものを本枯鰹節としています。
鰹が鰹節になるまでには、産地や手法などに違いがあるものの、荒節までであれば約1ヶ月かかります。荒節は煮た鰹を燻(いぶ)して乾燥させているため、燻した香りが強いのが特徴です。
本枯鰹節は、荒節からさらにカビ付けと乾燥を繰り返すため、作るのに手間と時間がかかります。荒節の工程に加えて約3~5ヶ月かけじっくりと作り上げた本枯鰹節は、長い時間をかけることで芳醇な香りに仕上がります。
また、水分も15%以下になるため、魚臭さが弱まって味に深みが出るのが特徴です。
「荒節」と「枯節」の見た目の違い
荒節と枯節は製造工程だけでなく、見た目も大きく異なります。荒節は、鰹を燻した状態のもののため、表面がタールによって真っ黒になっているのが特徴です。荒節は、鬼節と呼ばれることもあります。
枯節は、カビが付きやすいように表面を削って形が整えられたものです。この状態は裸節と呼ばれ、カビ付けと日乾を繰り返すことで、少しずつ茶褐色のカビに覆われていきます。
本枯鰹節は最高級品
一般に流通しているかつおぶしはほとんどが荒節
スーパーで削り節として販売されている約80%は、荒節を削ったタイプの商品です。製造期間が短い荒節を使った削り節は、安価で販売されています。
商品パッケージの裏側を確認して、名称に「かつお削りぶし」、「花かつお」や原材料名に「かつおのふし」、「かつお・ふし」などの記載があれば荒節です。
荒節を使った削り節は、カビ付けや天日干しを行っていないため鰹のにおいが強く、コクが少ないという特徴があります。
本枯鰹節は深みのある旨味が魅力
本枯鰹節は荒節と比較して、作るのに多くの時間と手間がかかります。荒節は約1か月でできあがるのに対し、本枯鰹節は荒節ができてから天日干しやカビ付けを数回繰り返すため、完成までに約3~5ヶ月もかかるのです。
本枯鰹節は、カビ付けによって発酵と熟成が進むため、風味が強いという特徴があります。また、表面に存在する脂肪分の分解も進むため、だしを取ったときに濁りのない澄んだ琥珀色のだしに仕上がります。
時間と手間をかけてできあがった本枯鰹節は、荒節と比べて味わいが全く変わるため、本枯鰹節を好んで使用する人が多くいます。
にんべんの「本枯鰹節物語 20袋入り かつお節削りぶし」は、血合いを含んだコクのある味わいが特徴の削り節です。風味が豊かで、おひたしや冷奴など素材の味を楽しむ料理にかけて食べると、食材と鰹節で旨味の相乗効果を発揮します。
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枯節と本枯節は、原材料名に「かつおのかれぶし」と表示されます。もし本枯節かどうかわからない場合は、原材料名をチェックすると良いでしょう。
本枯鰹節はこんな方におすすめ
高級料亭の味を家庭で楽しみたい方
高級料亭では、香り豊かな本枯鰹節のだしがよく使われています。もし家庭で料亭と同じ味を楽しみたいのであれば、本枯鰹節を試してみましょう。
本枯節から取った上品なだしは、いつものお味噌汁や料理の味を大きく変えてくれるはずです。
鰹節を自分で削ってみたい方
最近では鰹節を削るための削り器を見かける機会も減りました。中には削り器自体の存在を知らない人がいるかもしれません。もし、鰹節を削ってみたいという人や、子どもの食育に取り入れたいという人は、ぜひチャレンジしてみてください。
鰹節は削りたてが1番風味豊かで美味しく、高級料亭などでは注文が入ってから本枯鰹節を削るお店もあるくらいです。
自分で鰹節を削ることで、削りたての芳醇な香りを楽しめますよ。お好みで鰹節の厚さを調整することも可能です。お料理の味や楽しみ方も大きく変わるでしょう。
削り器を初めて使う場合、最初はうまく削れなかったり、手入れが面倒に感じてしまうかもしれません。しかし、一度削り器の使い方をマスターしてしまえば、引きたて美味しい鰹節がいつでも楽しめます。
にんべんでは、樹脂素材を使用した水洗い可能な削り器も取り揃えておりますので、お手入れも簡単です。
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心を込めた贈り物にも
鰹節は勝男節とも呼ばれており、古くから縁起の良い贈り物として人気です。そのため、引き出物や内祝い、お中元などに幅広く活用されています。また、「元気な子が育つように」という願いを込めて、出産や節句の祝いにも使われています。
普段食べ慣れているものだからこそ、本当においしい鰹節に出会ったときの感激は大きいものです。本枯鰹節は、市販されている数が少なく価格も少々高いため、普段使いしている人は少ないです。いつもは食べないような本枯鰹節なら、きっと喜ばれるでしょう。
プレゼントを贈る際は、相手の趣味や好みに合ったものを贈りたいと考える人が多いです。しかし、そこまで親しくない人や遠方に住んでいる親戚などに贈り物をする際は、なにをあげたら良いか迷ってしまいます。
鰹節は、だしを取るのに使ったり、料理にそのまま使ったりと使い勝手が大変良いため、どんな相手にも贈りやすいアイテムです。新生活やお祝いといったさまざまなシーンで喜ばれる贈り物として、本枯鰹節を選んでみてはいかがでしょうか。高級感があるため、幅広い層に贈り物としてご活用頂けます。
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かつおぶしには栄養が満点
さらに、鰹節の原料には脂肪分の少ないものが使用されるため、高たんぱく・低脂肪な食品として、健康に気を使う人たちから注目されています。
鰹節には、体内で作ることのできない必須アミノ酸やビタミンなどの、健康維持に欠かせない栄養素が豊富に含まれています。
とくに、必須アミノ酸は9種類すべてが含まれているのが嬉しいポイントです。必須アミノ酸のヒスチジンは食欲を抑制させ、リシンは脂肪燃焼を促進するL-カルニチンの合成に必要となります。
そのため、ダイエット中の人や健康維持に気を遣っている人は、鰹節を食事に取り入れると良いでしょう。また、ヒスチジンは継続して摂取することで、疲労回復や不安を軽減する効果もあるとされているため、仕事や家事でお疲れの人にもおすすめです。
ごはんやおかずにサッと鰹節をふりかけたり、鰹節でだしを取ることで豊富な栄養を取り入れられるため、無理せず健康維持できるでしょう。
鰹節に含まれている主な栄養素一覧を図表でお伝えします。
ビタミン | ビタミンD ビタミンE ビタミンB1 ビタミンB2 ナイアシン ビタミンB6 ビタミンB12 葉酸 パントテン酸 ビオチン |
ミネラル | ナトリウム カリウム カルシウム マグネシウム リン 鉄 亜鉛 銅 ヨウ素 セレン クロム モリブデン |
その他 | イノシン酸 DHA EPA イソロイシン ロイシン リシン(リジン) トレオニン バリン トリプトファン メチオニン ヒスチジン フェニルアラニン |
多くの栄養が含まれていることがお分かり頂けたかと思います。
にんべんの本枯鰹節なら300年以上の歴史がある
にんべんの「特吟味本節・背節 290g」は、脂肪分が少ないため、くせのない風味の良いだしが取れるとあって、年間1,500kgもの販売実績がございます。
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また、背節に比べて脂肪分の多い「特吟味本節・腹節 240g」も取り揃えております。コクのある濃厚なだしを取りたい場合は、「特吟味本節・腹節 240g」がおすすめです。
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本枯鰹節を削る際は、専用の削り器が必要となります。「スマート削り器」は、ケースが樹脂素材でできているため、桐の削り器よりもお手入れが簡単で、カラーバリエーションも豊富ですよ。
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ひと味違った鰹節を楽しみたい場合は、ぜひ鰹節専門店のにんべんが作る本枯鰹節をお試しください。
まとめ:本枯鰹節を味わってみましょう
削りたての鰹節は、香りが高く味に深みがあるため、料理に使えばいつものレシピでも味がワンランクアップするでしょう。
最後にもう一度、にんべん自慢の本枯鰹節を紹介させて頂きますね。
「特吟味本節・背節 290g」は、エグみがないためどんな料理にも向いている鰹節です。琥珀色のだしが取れます。お味噌汁やうどんはもちろん、冷奴にかけてたべても美味しいですよ。
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「特吟味本節・腹節 240g」は、コクのある濃厚なだしを取れるのが特徴です。腹節のだしで作った料理は、後口までしっかりとだしの風味が残ります。しっかりとした味付けをしたい煮物料理に最適です。
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本枯鰹節を削る際は、専用の削り器「スマート削り器」をご活用ください。ケースが樹脂素材でできているため、使った後は水洗いできてお手入れが簡単です。
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もっと手軽に本枯鰹節を試したいという人には、「本枯鰹節物語 20袋入り かつお節削りぶし」がおすすめです。本枯鰹節の削り節が個包装されている商品で、削る手間をかけずに本格的な味わいを楽しめます。
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鰹節は、健康維持に欠かせない必須アミノ酸やビタミンなども豊富に含まれています。いつもの料理に本枯鰹節の削り節をプラスすれば、美味しく、手軽に栄養を取り入れることが可能です。
健康に気を遣っている人やいつもの料理をより美味しくしたいと思っている人は、これを機にぜひ、300年以上の伝統を持つにんべんの本枯鰹節をお試しください。