料理のさしすせそとは?なぜこの順番?覚えておきたい味付けの基本
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「料理のさしすせそってなんだろう?」と思ったことはありませんか?
料理のさしすせそは、5つの調味料の頭文字とそれらを使う順番を示しています。料理のさしすせそを理解すると、いつも作っている料理をさらに美味しく作ることが可能です。
この記事では、300年以上の歴史を持つ鰹節専門店のにんべんが、料理のさしすせそを解説します。
料理のさしすせその順番の理由も紹介しますので、ぜひご一読ください。
目次
料理のさしすせそとは?
料理のさしすせそとは、以下の調味料を指しています。
- (さ)砂糖
- (し)塩
- (す)酢
- (せ)醤油(せいゆ)
- (そ)味噌
それぞれの調味料の役割や使い方を解説します。
(さ)砂糖
「さ」は砂糖のことです。甘みを付けることはもちろん、食材の臭みを取る効果もあるとされています。
水分を保つ性質もあるため、食材を柔らかくして、乾燥を防ぐことが可能です。味を染み込ませる働きもあるため、調味料の中では最初に入れます。
他にも、焼き色を付けたり煮物の照り出しに使ったりと、料理をおいしそうに見せる演出もできます。
砂糖には以下の種類があります。
- 上白糖:日本で一番使われている砂糖で、深みやコクを出せる
- グラニュー糖:精製度が高く、クセのない甘さでお菓子作りやコーヒー、紅茶等の飲み物に合う
- 三温糖:煮込み料理向きで、上白糖より風味やコクが強い
- きび砂糖:サトウキビから作った砂糖で、自然な味わい
他にもさまざまな砂糖が存在しますが、用途によって使い分けが必要です。
(し)塩
「し」は塩を表しています。砂糖よりも粒が細かく、食材に浸透しやすいため、砂糖の後に加えましょう。
塩は味を付けたり、うま味を引き出したりできる他、味のバランスを調えることにも長けています。たとえば酢に入れると酸味を和らげ、甘いものに使うと甘さを引き立ててくれます。
水分を取る効果があるため、保存性を高めるとされています。さらには臭みやヌメリを取る効果もあるため、使いどころの多い調味料です。
塩は、作り方で精製塩・天日塩に分類されます。
- 精製塩:一番よく見かける塩で、サラサラで雑味がなく、塩辛いことが特徴
- 天日塩:ミネラルを多く含み、甘味も感じられるまろやかな味わい
「塩加減」と言われるほど塩は料理の味を大きく左右するため、上記の塩をうまく使える人は料理上手と言えます。
(す)酢
「す」は酢を指します。酢は果物や穀物を発酵させて作っている発酵調味料です。
酸味や特徴的な香りがあり、料理に変化をもたらしてくれます。料理をさっぱりさせたい時や、塩味を和らげたい時に使います。
保存料として使われることもあり、野菜や果物の劣化を防ぐとされています。昔から生鮮食品と一緒に使われてきました。殺菌効果や魚の臭みを取る効果もあります。
酢には穀物酢や果実酢などの種類があります。
- 穀物酢:日本で一番使われている酢で、米や大麦から作られ、酸味は強いが甘みとまろやかさもある
- 果実酢:果実から作られた酢で、酸味が抑えられているため飲むこともできる
そのまま飲めるのは、他の調味料にはない大きな特徴です。
(せ)醤油(せいゆ)
「せ」は醤油のことで、昔は醤油を「せいゆ」や「せうゆ」と書いたことに由来します。和食との相性が抜群の和風調味料です。
醤油はうま味やコクがあるので、料理に深みが出せます。食材に色をつけたり、食材の臭みを取ったり、香りを付けたりすることも可能です。
濃口醤油・薄口醤油などがあり、用途によって濃さや味が異なります。
- 濃口醤油:主に関東地方で使われる醤油で、クセや臭みが強い料理向き
- 淡口醤油:主に関西地方で使われる醤油で、素材を活かしたい料理向き
食材によって濃口と淡口を使い分ければ、よりおいしい料理が作れます。
(そ)味噌
「そ」は味噌のことで、料理にうま味や塩味を加えてくれます。
臭みを取る効果があり、生臭さを吸い取ります。また水分を取る効果もあるので、食材から水分を抜き取り、保存期間を長くすることも可能です。
原料・慣習・地域によって、それぞれ独自の味噌があることも特徴です。味噌の熟成期間や処理方法によって色もさまざまで淡色・赤・白の味噌が存在します。
大豆を蒸して長い間熟成させると赤い味噌の完成です。大豆を茹でて、熟成を短期間にとどめれば、白い味噌ができます。塩や麹の糖分の量でも味に違いが出ます。
料理をする場合は主に、米味噌・豆味噌・麦味噌・合わせ味噌を使い分けるのがおすすめです。
- 米味噌:全国各地で使われる味噌で、米や大豆が主な原料
- 豆味噌:名古屋などの中京地域で使われ、大豆や塩のみが原料
- 麦味噌:中国・四国・九州地方でよく使われ、麦や大豆が原料
- 合わせ味噌:種類の異なる味噌を合わせて作る味噌
上記に限らず、味噌はいろいろな種類があるため、気になったものは試してみるのもおすすめです。
料理のさしすせそと合わせて覚えたい!「酒」「みりん」
「料理のさしすせそ」と合わせて覚えたい調味料である、酒とみりんを紹介します。
酒
酒はアルコールを含むため、肉や魚の臭み取りによく使われます。また、酒自体にうま味が多く含まれており、食材のうま味やコクを引き出すのに効果的です。
アルコールを飛ばすため、料理の最初に使うか、砂糖と一緒に入れるのが良しとされています。
料理に使う酒といえば料理酒を思い浮かべることが多いかもしれませんが、できれば清酒を使うのがおすすめです。レシピの材料に「酒」と書かれている場合は、清酒を指しています。
みりん
みりんは甘味を足したり、煮物に照りを出す効果があるとされています。みりんには「本みりん」、「みりんタイプ調味料」、「みりん風調味料」があります。
本みりんを使う場合、砂糖と同じタイミングで入れましょう。本みりんに含まれるアルコールを飛ばしたり、臭味消しに使ったりするためです。
みりんタイプ調味料は、アルコール分を含み、塩が加えてあることが特徴です。塩分に注意し、本みりんと同様に使用します。
一方、みりん風調味料は最後に使うのが一般的です。本みりんやみりんタイプ調味料と違い、アルコールが少ないためです。
料理のさしすせその順番の理由とは?
料理のさしすせそと、酒・みりんの順番は以下の通りです。
- 酒、本みりん、みりんタイプ調味料
- (さ)砂糖
- (し)塩
- (す)酢
- (せ)醤油
- (そ)味噌
- みりん風調味料
上記の順番が良いとされる理由を知っておきましょう。
酒は食材の臭みを取ったり、アルコールを飛ばすため、最初に入れるのが理想です。本みりん、みりんタイプ調味料もアルコール分が多いため、最初に入れましょう。
次は砂糖です。砂糖は分子が大きいので、素材に染み込みにくい性質を持ちます。先に入れて味を付けやすくするため、料理のさしすせその中では、一番先に使いましょう。
砂糖の次は塩を使います。塩は食材から水分を引き出します。食材を引き締める働きもあるため、砂糖の前に塩を入れてしまうと味が染み込みにくくなってしまいます。
酢は早めに入れると酸味が飛んで、味がまろやかになりやすいです。臭みを取ったり、食材を柔らかくしたりするので、醤油や味噌の効果を高めることも可能です。
醤油は酢の次に使いますが、料理次第では最後に味付けとして加えることもあります。「さしすせそ」のうち「すせそ」は発酵調味料です。熱すると風味が損なわれてしまうため、料理の終盤に使いましょう。
味噌は焦げやすいため、発酵調味料の中でも最後に使います。料理の仕上げとして使うのがおすすめです。ちなみに味噌汁を作る時も、火を点けたままではなく、火を消してから余熱で加熱すると、風味を損ないにくくなるでしょう。
みりん風調味料は最後に使いましょう。みりん風調味料には、アルコールがほとんどありません。照りや風味を出すためにも最後に加えます。
料理のさしすせそは調味料の選び方が重要
調味料は味のベースになるため、味を大きく左右します。
同じ調味料でも、提供している会社によって味が変わるため、料理のさしすせそは調味料の選び方が重要です。
江戸時代から和食を支えてきた鰹節専門店にんべんが取り扱う商品を紹介します。いずれも製法と原料にこだわった調味料です。
料理で最初に使う砂糖は「天糖太陽・沖縄産」がおすすめです。
▶「天糖太陽・沖縄産」はこちら
沖縄のサトウキビから作られた砂糖です。単に甘いだけではなく、サトウキビそのものの風味を活かしています。少ない量でもコクのある仕上がりになります。
塩は「クリスマス島の塩」がイチオシです。
▶「クリスマス島の塩」はこちら
クリスマス島の塩は、3カ月かけて生み出された塩です。赤道直下で受けた太陽の光と、気持ち良い風が生み出した、自然の塩です。食材を引き締めます。
醤油は「びん入・木桶仕込み下総醤油(小)」がおすすめです。
▶「びん入・木桶仕込み下総醤油(小)」はこちら
まろやかな味と独特の風味は、プロの料理人からも支持されています。
紹介した調味料を使って、いっそうおいしい料理を作ってみてください。
まとめ:料理のさしすせそでより上手に料理の味付けができる
調味料は料理の味の基本です。料理のさしすせそを理解すれば、料理の味付けがより上手になり食事をもっと楽しめるようになります。
調味料は使う順番はもちろん、質の高い調味料を使うことも重要です。質の高い調味料を使うことで、料理の手間を増やさずにワンランク上の味を実現できます。
ぜひこだわりの調味料を使って、いつもの料理をさらに美味しくしてみてください。
先ほど紹介した調味料を、改めてご紹介します。
砂糖は「天糖太陽・沖縄産」を使えば、少量でも料理にコクが出せます。
▶「天糖太陽・沖縄産」はこちら
サトウキビ本来の風味を活かした、自然な味わいが特徴です。
塩は、自然が作りあげた天日塩である「クリスマス島の塩」がおすすめです。
▶「クリスマス島の塩」はこちら
なにも加えていない、自然の塩が楽しめます。
醤油は「びん入・木桶仕込み下総醤油(小)」がおすすめです。
▶「びん入・木桶仕込み下総醤油(小)」はこちら
まろやかな味と独特の風味は、プロの料理人からも支持されています。
こだわりの料理のさしすせそを使って、さらにおいしい料理を作ってみましょう。