冬を迎える前に知っておきたい季節限定の鍋だし
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冬の食材と相性が良いだし原料の種類
「だし」は料理の基本だからこそ、本物にこだわりたいもの。鰹節は、高タンパクで、ビタミンやミネラルが凝縮した発酵食品です。今日から「ワンランク上の味」を楽しみましょう!
かつお一番だし、二番だし
豊潤な味と香り、そして濁りのない上品な琥珀色が特徴です。吸い物、みそ汁、茶碗蒸し、そばつゆ、うどんつゆなどに合いますが、ここで、だしがらを捨ててはもったいない、
香りはやや弱くなるものの、濃い旨味が特徴の二番だし。煮物、炊き込みご飯、鍋物などに合います。まだ旨味が残っているので、沸騰したら弱火にかけてじっくりと素材を引き出します。香りが弱すぎるようであれば、少量の削り節を足すのも一般的です。
かつおと昆布の合わせだし
動物性の旨味と植物性の旨味があいまって、鰹節と昆布の絶妙なバランスが楽しめます。
昆布からは、グルタミン酸などのアミノ酸の旨味と、鰹節からのイノシン酸などの核酸の旨味が一緒になると、それらが何倍にも強く感じられることです。これは旨味の相乗効果と呼ばれており、合わせだしの原理です。合わせだしは、煮物、鍋物などに合っています。
椎茸だし
椎茸だしの旨味成分は、グアニル酸などの核酸の旨味ですが、生椎茸にはほとんど含まれず、椎茸を乾燥させた冬菇(どんこ)などを水で戻して加熱調理をすると増加します。
冬菇の豊かな香りはしょうゆのほか、鰹節、コンブなどと組み合わせても強い存在感を見せてくれるでしょう。鍋を開けた時に、ふわっと香るだしに冬菇がプラスされることで芳醇となり、鍋の味への期待感も高まります。
鍋に合う冬が旬の野菜
白菜
白菜は鍋には欠かせない食材です。旬は11月から1月ですが、特に霜が当たることで繊維が柔らかくなって、甘さや風味が増します。しっかり煮込むと甘味ととろけるような柔らかさになります。歯触りが良くてクセも少ないため、家庭では鍋以外にもさまざまな料理に使われているのです。和食だけでなくクリーム煮などの洋食にも白菜が合うでしょう。
白菜はどんな鍋にでも合いますが、最近ではお肉と重ねて煮込むミルフィーユ鍋が人気です。うまみをしっかり吸っただし汁も〆の雑炊などにして美味しくいただけます。
春菊
春菊は春に菊のような花を咲かせるため、春菊と呼ばれます。しかし、食材としての旬は冬です。11月から3月に収穫される春菊は柔らかくてお鍋にもよく合います。またβカロテンやカルシウム、マグネシウムなどの栄養素も豊富なので、冬に取りたい野菜といえるでしょう。
春菊は、鍋の名脇役としてさまざまな鍋に使われます。春菊は、すき焼きのようなしっかりした味付けの鍋から、水炊きなどさっぱりした鍋まで、幅広い種類の鍋で個性を発揮してくれる野菜です。
ネギ
白菜と同様に、鍋にはネギがないと寂しいと思う人も多いと思います、それほどに鍋の定番食材です。ネギは産地ごとにも違いがありますが、最も味がのってくる11月から1月ごろが旬です。
加熱することでとろりと甘くなるネギは、すき焼きから寄せ鍋、キムチ鍋などどんな鍋でも相性抜群です。ネギをメインにして立てて煮込むスタンディングネギ鍋も、静かなブームとなっています。
大根
大根は一年中出回り、煮物からサラダ、大根おろしなど和食には欠かせない存在です。大根の旬は11月から2月です。冬の大根は、水分をたっぷり含んで甘味が強いのが特徴で、根の部分にはビタミンC、葉の部分にはカロテンが豊富なので、捨てることなくいただきましょう。
大根はだしを主役にした鍋には欠かすことができません。おでんのようにだしをたっぷり吸わせて、柔らかくなるまで煮込みましょう。大根を輪切りではなく、ピーラーでそぎ切りにして煮込むピーラー鍋も野菜をたっぷり食べられるお手軽な鍋として人気です。
カブ
カブと相性が良いのはタラやカキ、エビなどを使った海鮮系の鍋です。海鮮のだしをしっかり吸わせて楽しみましょう。そのほかに、すりおろしたカブを入れたみぞれ鍋も人気です。
キャベツ
キャベツは年に何度も旬がある食材です。品種が多いため、春に収穫されるものから冬に収穫されるものまで品種ごとに違います。冬にとれる寒玉キャベツは、11月から2月ごろが旬です。煮崩れしにくいため鍋や煮物にもピッタリの食材です。
キャベツは、淡泊な味わいでさまざまな鍋に合わせることができ、おでんや寄せ鍋にロールキャベツを入れても良いでしょう。ざく切りにしたキャベツをたっぷりと使うキムチ鍋も人気があります。