和歌山のおいしい郷土料理の厳選30選!特徴や味付けのポイントも紹介
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和歌山は、みかんや伊予柑、柿など果物の栽培が盛んな地域として知られています。
また和歌山は、紀伊山地からの良質な水が海に流れ込み、黒潮が流れ豊富な漁獲量を誇る熊野灘もあって、米や魚を使った郷土料理が多数生まれた地域でもあるのです。
この記事では、和歌山の郷土料理を紹介するとともに、自宅で作ってみたい人へ味付けのポイントも紹介します。ぜひ参考にしてください。
和歌山の有名な郷土料理30選!
和歌山の郷土料理30選を紹介します。
全て読まずとも、興味がある料理だけでもぜひご覧ください。
おかいさん(茶がゆ)
「おかいさん」とは、全国的にはあまり耳慣れない言葉ですが和歌山県全域で親しまれている「茶がゆ」のことで、「おかゆさん」とも呼ばれます。
和歌山は「木の国」とも言われるほど山が多く、稲作地域が少なくて米が貴重でした。そのため少ない米でも満腹になるよう、おかいさんが生み出されたと言われています。
さつまいもや里芋を入れておなかの足しにして、特に平地が少なく稲作に適さない県南部では1日5回、6回と食べていました。
県北部や中部では、そら豆やえんどう豆を入れた「豆茶がゆ」、県南部では山芋の茎にできる「むかご」を入れた「むかごがゆ」を作ることもあります。
めはり寿司
「めはり寿司」とは、県南部に伝わる塩で漬けた高菜で大きなおにぎりをくるんだものです。
「めはり」という名前の由来は「目を張るように口を開けるから」とか「おにぎりに目張りをするように包むから」など諸説あります。
高菜は日当たりが悪くても作りやすく、忙しい仕事の合間に食べられるお弁当として広まりました。
収穫した高菜を樽で塩漬けにして、酢につけて丸く握ったご飯に巻くと「めはり寿司」のできあがりです。
高菜は家庭で漬け込む以外にも、和え物や煮物にしたり、高菜漬けの芯を細かく刻んで茶がゆにふりかけて食べたりもします。
さんま寿司
「さんま寿司」は県南部に伝わる郷土料理で、秋祭りや正月、船の進水祝いなど人が集まるときに振る舞うごちそうでしたが、もともとは米飯や魚の保存食として作られました。
稲作のできない山間部では、さんま寿司は特に貴重な栄養源でした。
和歌山県南方の熊野灘で獲れるさんまは、身が引き締まって脂も程よく抜けていて、寿司に適していると言われています。
さんまは開いて内臓を取って、小骨まできれいに抜き取ったあと酢でしめて、すし飯に乗せて押さえて形を整えます。柚子やだいだいのしぼり汁を使って食べてもさっぱりとしておいしいです。
なれ寿司
和歌山の「なれ寿司」は、約800年以上の歴史がある日本三大なれずしの一つで、「熟れ鮨(鮓)」「馴れ鮨(鮓)」と書きます。
和歌山の一般的ななれ寿司は、サバを塩漬けにして炊いた古米にのせ殺菌作用のある葉を巻きつけて発酵させたもので、保存食として、現在も受け継がれている郷土料理です。
本格的に作る家庭では、何十匹ものサバを1ヵ月以上塩漬けにして、盆が終わる頃あちこちの親類に配っています。
上記の「さんま寿司」を発酵させてなれ寿司にしたり、さんまやアユを使ったり、その地方で獲れる魚を使って各家庭で漬け込まれ、秋祭りなどの行事のときに振る舞われました。
ほねく
「ほねく」とは「骨くり天ぷら」の略で、和歌山沖で獲れた太刀魚を骨ごとすり身にして油で揚げたものです。
さつま揚げに似ていますが、さつま揚げよりも黒っぽくて独特の風味と食感があります。
魚は太刀魚のみを使用し、頭部と内臓を取り除いただけで骨をまるごと使うのが特徴です。カルシウムが豊富でうま味や栄養分が凝縮されています。
そのまま食べるだけでなく、電子レンジやフライパンで温めて、しょうが醤油やワサビ醤油などで食べてもおいしいです。
鯨の竜田揚げ
「鯨の竜田揚げ」は、一口大に切った鯨をしょうが汁と醤油で下味をつけて、片栗粉をまぶして油で揚げたもので、学校給食の定番という人も多いでしょう。
江戸時代、和歌山太地町(たいじちょう)の太地角右衛門が初めて網による捕鯨を考案していますが、奈良時代の文献に鯨肉を贈答する記述が残っており、鯨を食べる習慣は1,000年以上前からあったと言われています。
戦後の貴重なタンパク源として日本の食卓を支えた鯨料理は、現在でも受け継がれています。
ほうらく焼き
「ほうらく焼き」とは、南紀白浜地方に伝わる郷土料理で「焙烙焼き(ほうらくやき)」と書きます。
「焙烙(ほうろく)」と呼ばれる素焼きの平たい土鍋に塩を敷いて、鯛やイサギ、貝などの魚介類と松葉をのせて、蒸し焼きにした京風料理です。
この料理法から、別名「ほうろく蒸し」「ほうらく蒸し」とも呼ばれます。
南紀白浜温泉にはもともと京風の板前が多く、戦後まもなく「ほうらく焼き」が取り入れられて、白浜温泉の代表的な料理のひとつになりました。
いがみの煮付け
「イガミ」とは、一般的には「ブダイ」と呼ばれる磯魚です。白浜町富田や田辺市周辺では、正月に尾頭付きのイガミを煮付けで食べる習慣があります。
イガミは、特に秋から冬にかけて磯臭さがなくなり、肉厚の白身でぷりぷりとした食感です。祭りに欠かせない魚で、味が良いことから広まっていきました。
内臓を抜き、腹に大根を詰め込んで膨らみのある形を保って、砂糖と醤油と酒で丸ごと煮付けにします。煮付けのほか、みそ汁、フライ、鍋物、干物にも向いています。
ゴンバチの油炒め
「ゴンバチ」とは、正式には「イタドリ」というタデ科の植物で春になると山に自生する山菜です。日当たりの良い土手や河原など、日本各地で見られます。
和歌山はゴンバチの消費量が多い地域で、「すかんぽ」や「すっぽん」とも呼ばれます。油との相性が良く、油で炒めるとコリコリとした歯ごたえとほんのり酸味を感じる味です。
ほかにも地域や家庭によって、煮物や和え物、佃煮などで食べられています。また塩漬けにすると長期間保存できます。
春になると日常的に食卓にのぼる庶民の味です。
和歌山ラーメン
「和歌山ラーメン」といえば、カップラーメンになるほど一般化していますが、地元では「中華そば」と呼ばれています。
全国的に有名なのは豚骨スープと醤油が絶妙に絡む「豚骨醤油系」のスープですが、もう一つ「醤油系」という見た目は濃い茶色でも意外にあっさりとした味のスープもあります。
昭和40年代頃まで、和歌山市内には路面電車が走り、路線沿いには醤油系のスープを使う屋台の中華そば店が軒を並べていました。全国の屋台街の発祥は和歌山の中華そばの屋台街とも言われています。
麺はストレートで、具はチャーシュー、かまぼこ、メンマ、ネギとシンプルで素朴な味わいです。
てんかけラーメン
「てんかけラーメン」は、もとは茶屋である「玉林園」が経営するグリーンコーナーという店で食べられる、地元に慣れ親しまれたラーメンです。
手頃な値段で、あっさりスープに天かす、わかめ、紅しょうががトッピングされています。スープに浸った軟らかい天かすの食感を楽しめるラーメンです。
スープは、鶏ガラや鰹節、豚骨などをブレンドした和風で、うどんだしのような風味があります。スープと天かす、紅しょうが、わかめの黄金比がおいしさの決め手です。
梅うどん
「梅うどん」とは、和歌山の特産品である梅を生かした、淡いピンク色のうどんです。
創業昭和25年のナルト製麺所の3代目成戸真司さんが、平成元年に「子どもが喜ぶ七色のうどんを作って欲しい」という手紙をきっかけに開発され、販売を開始しました。
三日三晩の土干しをした白干梅の種を取り出し、練り上げてペースト状にしてうどんに練り込んでいます。天然塩を使って漬け込んだ梅肉の後味はさわやかで、すっきりした酸味です。
ピンク色になって機械で伸ばされた麺帯を、熟練の職人が経験と勘で決めた時間熟成させ、麺の中の水分を均一に行き渡らせることで、茹でたときになめらかな口当たりのうどんになります。
鮪中とろカツ丼
那智勝浦町は、日本でも有数の鮪の水揚げ量で、しっかりとした味にも定評があります。その鮪の中トロ部分を、カツ丼のように仕上げられたのが「鮪中とろカツ丼」です。
衣はサクサク、鮪はレアで、とろけるような柔らかみがあります。鮪の食感とうま味が一度に楽しめる料理です。
土佐酢で作った特製ジュレが添えられ、後味もさわやかにしてくれます。
かきまぶり
「かきまぶり」とは、紀の川平野東部の那賀地方で郷土の味として伝わる、季節の野菜などをすし飯に混ぜてちらし寿司にしたものです。
「まぶり」とは、那賀地方の方言で「かき混ぜる」という意味で、「かき混ぜ」と混ざって「かきまぶり」という名前になったと言われています。
江戸時代に灌漑(かんがい)用水路が整備され、那賀地方は県下の穀倉地帯として発展しました。かきまぶりは、昔は田植え休みのごちそうで、現在では人が集まる祝い事やお彼岸など来客が多いときに作られています。
ぼうり
「ぼうり」とは、里芋の親芋のことです。種芋から芽が出て成長したものが「親芋」です。
田辺市の小川地区では、正月に餅をつかずに「ぼうり」を煮付けて食べます。その由来は、1331年の「元弘の変」で後醍醐天皇が隠岐に流されたことにさかのぼります。
皇子の護良親王は山伏を装って小川地区を通りかかったとき、正月の餅つきの最中でした。「山伏に一切の施し物を与えてはならない」という布令が発せられていたため村人は餅を与えませんでしたが、のちに山伏は護良親王だったとわかりました。
村人は非礼をわび、それ以降600年間正月に餅ではなく「ぼうり」を食べるようになったと言われています。
現在では正月に餅もつきますが、ぼうりを食べる文化もあるようです。親芋は皮をむかず丸ごと2日間かけて煮込み、そのままお皿にのせ、雑煮の代わりに食べます。
御坊せち焼き
「御坊せち焼き」は、焼きそばと卵をからませて焼く料理で、御坊市のB級グルメとして人気です。
「せち焼き」は小麦粉を使用せず麺だけを焼いたもので、むちゃくちゃにする、責めるという意味の「せちがう」という方言が名前の由来と言われています。
発祥は、御坊市の「元祖せち焼き やました」というお店とされていますが、御坊市内に何軒か、せち焼きが食べられるお店があります。
なんば焼き
「なんば焼き(南蠻焼)」は紀州田辺の特産品で、新鮮なエソやグチをすり身にした焼きかまぼこです。
西日本近海で獲れる新鮮な魚を手作業でおろしてすり身にする、南蛮渡来と言われる製法が名前の由来とされています。方形でなんばきび色の丸型焼付けが特徴です。
風味と歯ごたえを楽しむために、煮焼きせず厚めに切って、そのままワサビ醤油や海苔などで食べることを推奨しています。淡白で上品な味です。
尾の身の刺身
「尾の身」とは鯨の最も高価な希少部位のことで、肉は霜降りで軟らかく、甘みがあるのが特徴です。
熊野灘では、江戸時代初期から真冬になると通りかかる鯨を狙う捕鯨が始まり、鯨の肉や内臓はもちろん骨や皮まで消費していたとされています。
「尾の身」は、尾びれの付け根あたりのわずかな肉で、大きな体の舵を取る一番動かす部分です。
薄切りにして刺し身で食べるのが一般的で、その脂の上品さと甘さはマグロの大トロにも負けないと言われています。
金山寺味噌
「金山寺味噌」は調味料ではなく、おかずとして食べる料理で、ご飯にのせたり焼き魚や刺身に添えたり、酒のつまみにしたりします。
和歌山の郷土料理である「おかいさん(茶がゆ)」とも相性がよいです。
鎌倉時代、僧侶の覚心(法燈国師)が、中国(宋)から持ち帰り、水質がみその製法に適していた湯浅町やその周辺に製法を伝えたのが始まりで、醤油やみその祖とされています。
もともとは夏野菜を冬に食べるための保存食で、大豆、麦、米の3種類のこうじで仕込むのが特徴です。現在でも金山寺味噌は手作りで加工され、和歌山県推薦優良土産品のひとつとなっています。
くえ鍋
「クエ」は、体長1メートル以上のハタ科の高級魚で、関東以南の太平洋沿岸から東シナ海沿岸の温かい海に生息しています。
クエは、専門の漁師でも月に数本しか獲れない「幻の魚」で、脂がのりつつ上品で深みのある味わいで、クエ料理は和歌山の冬の名物料理のひとつです。
「くえ鍋」は、クエをだしに水炊きにする鍋で、甘い脂がたっぷり堪能できる郷土料理となっています。締めは、クエのうま味とコラーゲンがたっぷり溶け出しただしがからんだ雑炊がおすすめです。
紀の川漬
「紀の川漬」は、大根の王様と言われる「紀州大根」を薄味で漬物に仕上げた関西の名物料理です。
古くから紀州大根の産地として知られている和歌山の北部地域は、水はけのよい肥沃な土壌で、肉質が軟らかくうま味や糖度が高い大根が収穫できます。
紀の川漬は、その紀州大根を皮をむかずに塩漬けして、フスマの漬け床に漬け込んで薄味に仕上げます。
紀州大根の漬物加工品として最も優れたものとして挙げられるほど、人気の郷土料理です。
かまくら漬け
「かまくら漬け」とは、有田地方でお客様を迎えるときは欠かせない、おもてなし料理で、魚と野菜を塩、酢、酒で漬けたものです。
さまざまな野菜で作られますが、一般的にはにんじん、れんこん、サバ、昆布などが多く使用されます。
どのような料理にも合う副菜として出され、和歌山の郷土料理である「なれ寿司」ともよく合う料理です。
かきまでご飯
「かきまでご飯」は日高地方に伝わる郷土料理で、焼きサバでだしを取って季節の野菜と酒を入れて炊いたご飯に混ぜ合わせて作ります。
「かきまで」は「かきまぜ」がなまったもので、日高地方ではよくサバが獲れたことからご飯に混ぜるようになったとされています。
ちらし寿司と違い酢は使わない「混ぜご飯」で、お祝い事や法事、お祭りなど人が集まる行事で振る舞われてきました。
現在では、印南町内のイベントへ出店したり地元小学校で作り方を教えたりして「かきまでご飯」の普及に努めています。
うつぼの佃煮
「ウツボ」は海のギャングと言われ、気性が激しくどう猛な姿で、和歌山の県南地域はウツボを食用として食べる数少ない地域のひとつです。
「ウツボの佃煮」は、干したウツボを揚げ煮にした和歌山の名産品です。
寒い時期のウツボは、脂が乗って臭みが少なくおいしく食べられます。身は透き通った白身でほどよい弾力があり、さっぱりとした味わいが楽しめます。
県南地域では、秋冬に漁獲され、開かれて干された大量のウツボを見ることができ、秋冬の風物詩です。
うずみ
「うずみ」は、東牟婁郡古座川流域の最奥部に位置する、平井集落の郷土料理で、他で見ることはできません。
しいたけや昆布でだしを取ったすまし汁に、豆腐やしいたけなどの具を入れ、その下にご飯を入れた「法事料理」で、ごま、ねぎ、しょうが、ゆずなどの薬味を入れて食べます。
「うずみ」という名前は、汁にご飯をうずめることから呼ばれるようになり、貴重な白米が見つからないよう、農民が具材の下に隠して食べたことが由来とも言われています。
すまし汁を器に入れてからご飯を入れるのが作法で、逮夜(たいや)と呼ばれる法事の前日に食べて仏を供養する料理です。
こけら寿司
「こけら寿司」は、押し寿司や箱寿司の原型と言われ、すし飯の上に、焼いてほぐした魚、しいたけ、にんじん、卵などをのせて木枠で押し固めた寿司です。
名前の由来は、木枠に屋根をふく「こけら板」を用いたことからという説や、木くずの「こけら」に見た目が似ているからという説など諸説あります。
上にのせる具は地域によって違い、和歌山市の田ノ浦漁港近辺ではヒメジやエソ、和歌山市雑賀崎ではエソのそぼろ、和歌山市松江ではエビやタイのほぐし身などさまざまです。
お祝い事のときに振る舞われる料理で、和歌山市では体験イベントを開催して作り方を伝えています。
みかん餅
和歌山は、言わずと知れた有数のみかん産地で、特に有田地方は山という山がみかん畑になっています。
1574年に、有田市糸我の伊藤孫右衛門が肥後国(熊本県)八代から苗木を持ち帰って植えたのが始まりとされ、温暖な気候風土がみかん栽培に適して、盛んに栽培されるようになったと言われています。
「みかん餅」は、みかんをもち米の上にのせて蒸し上げ、みかんの皮をむいて、もち米と一緒についたお菓子です。
色や香りとともにさわやかな酸味があり、そのまま軟らかい餅として食べたり、表面を焼いて、パリッとした外側と中のトロトロの食感を楽しんだりもできます。
いのこ餅
「いのこ餅」は、小豆のあんを餅にまぶしたお菓子です。
古くから亥は農耕の神様として祀られ、稲作が盛んな県北地域では、秋の収穫が終わった亥の子(亥の日)に、亥の神様の好物である「いのこ餅」を供えていました。
県南地域でも、秋祭りで「いのこ餅」が作られています。「いんのこ餅」とも呼ばれるようです。
うるち米ともち米に里芋を入れて炊き上げ、潰してご飯とかき混ぜたものを、あんころ餅より一回り大きいサイズに丸く握って、塩を入れた小豆のつぶあんをつけて作ります。
はたごんぼずし
「はたごんぼ」とは、橋本市西畑地区で栽培されるごぼうのことで、西畑地区の「はた」と、ごぼうの方言「ごんぼ」から名前がついています。
特別な品種ではなく、西畑地区の急斜面の固い赤土の中で育ったごぼうは「はたごんぼ」になります。「はたごんぼ」を輪切りにして、中心をくり抜いて酢飯を詰めたものが「はたごんぼずし」です。
太くて、長いものだと1mにもなるはたごんぼの収穫は非常に手間がかかり、昭和初期で栽培が途絶えていましたが、県や橋本市の支援で2013年、約70年ぶりに栽培が復活しています。
ごま豆腐
「ごま豆腐」は、弘法大師(空海)が開いた高野山で修業をする僧侶の精進料理として生まれたと言われる郷土料理です。
ごまを煎らずに生のまま皮を取り除いて、高野山の水と吉野葛を合わせてすり鉢で練り上げて炊き上げて作ります。
精進料理は肉や魚を使わないためタンパク質が不足しがちになるため、ごまで栄養を取っているとされています。ごま豆腐は、ごまの栄養を効率よく取れるように考えられました。
現在も高野山で供される精進料理ですが、スーパーや土産店でも購入できる身近な料理となっています。
和歌山の郷土料理の特徴
和歌山は、かつて「木の国」と呼ばれていたように、県土の8割以上が紀伊山地の森林です。温暖多雨な気候で、県南部の東側では年間雨量は4,000mmにもなり、山からの良質な水が紀の川や熊野川となって海に流れます。
果樹王国と言われ、みかんを始めとした果物の栽培が盛んですが、黒潮海流で漁業も行われ、さまざまな食文化が発達しました。
そのような和歌山の郷土料理の特徴は、次のとおりです。
- 米を使用した料理が豊富
- 漁業が盛んなため魚を使った料理が多い
順に見ていきましょう。
米を使用した料理が豊富
和歌山の郷土料理の特徴として、なれ寿司やおかいさん(茶がゆ)など米を使った料理が多いことが挙げられます。
北部は水路が整備されたこともあって、県下一の穀倉地帯として「かきまぶり」などの多彩な寿司が作られました。
稲作に適さない南部では、米飯や魚の保存食として「さんま寿司」が作られたり、少ない米で腹を満たす「おかいさん」が生まれたりしています。
また、忙しい仕事の合間に食べられるお弁当として「めはり寿司」も生まれています。
漁業が盛んなため魚を使った料理が多い
和歌山では、荒々しい黒潮海流が流れる熊野灘で身が引き締まった魚が豊富に獲れることから、漁業も盛んに行われています。
その種類は、マグロ、アジ、サバのほか、クジラやイガミ(ブダイ)などさまざまです。
田辺市では、正月はタイの代わりにイガミの煮付けを食べます。クジラを定番の竜田揚げのほか、貴重な部位である「尾の身」を刺し身で食べるのも特徴です。
また、太刀魚を骨ごとすり身にして揚げた「ほねく」も名産品となっています。
和歌山の郷土料理をさらにおいしく食べるための味付けのポイント
「今まで知らなかった和歌山の郷土料理を食べてみたい」「和歌山の先人の知恵を活かした料理を自宅で作りたい」という方もいらっしゃるでしょう。
和歌山の郷土料理をさらにおいしく作るためには、ぜひ味のベースとなるみそやだしにこだわりましょう。
300年以上和食を支えてきた鰹節専門店にんべんの紹介する調味料を使うことで、自宅でプロの味を再現した郷土料理が作れます。
「本枯鰹節つゆの素 特撰(3倍濃厚)」は、本枯鰹節と濃口醤油を使った濃いだしが決め手で、うま味の濃い味わいになります。
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味付けが難しい佃煮や煮付けを作る際、すぐに味が決まります。
「本枯鰹節 薫る味だし(かつお)」は、沸騰したお湯に一袋入れて煮出せば、本格的なだしがひけます。
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だしの味がおいしさを決める、かきまでご飯のような郷土料理にもおすすめです。
まとめ:和歌山の郷土料理を自宅でも味わいましょう
和歌山の郷土料理には、米や魚を保存するための先人の知恵を生かした郷土料理や、黒潮にもまれた脂がのった魚を使った郷土料理が豊富にあります。
この機会に、和歌山の郷土料理を自宅で味わいましょう。
数百年前から受け継がれる和歌山の郷土料理をおいしく作るなら、和食に最適な調味料を使うのがおすすめです。先ほど紹介した調味料を、もう一度紹介します。
煮付けのような味付けが難しい料理には、「本枯鰹節つゆの素 特撰(3倍濃厚)」を使いましょう。
▶にんべんの「本枯鰹節つゆの素 特撰(3倍濃厚)」はこちら
うま味が濃いので、手軽に煮付けや佃煮も作れます。
だしが決め手の料理には、「本枯鰹節 薫る味だし(かつお)」がおすすめです。
▶にんべんの「本枯鰹節 薫る味だし(かつお)」はこちら
だしパックで、手軽にプロの味を再現できます。
にんべんの調味料で、手軽においしく和歌山の郷土料理を味わいましょう。