あさりとだしの風味が香る「深川めし」って?
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江戸深川の名物漁師飯
江戸時代、漁師が船で食べる料理として考えられたのが深川めしです。当時の深川の地域では、あさりは簡単に獲ることができたと言われています。獲れたあさりとねぎを味噌で煮て、ご飯にかけたり、炊き込んだりして作ります。手早く作れること、栄養価が高いことなどから、漁師の方たちが好んで食べていたようです。また、深川めしと呼ばれるもののほか、深川丼というのもあります。
深川丼
あさりやはまぐりなどの貝類と、ねぎや油揚げなどを入れて作ったみそ汁を、ご飯の上にぶっかけたものが深川丼です。深川の漁師たちが、ご飯の上にあさりのみそ汁をかけて食べたことがはじまりと言われています。忙しい仕事の合間にも簡単に作れるので便利です。あさり本来の旨みを、味噌と一緒に食べることで、より楽しめるのが魅力です。東京の清澄白河や門前仲町などでは、深川丼を提供するお店があります。
深川めし
深川のすぐ北は大工町でした。そこに住んでいた職人は、あさりを焚き込んだご飯をおにぎりにして、仕事に持っていったことが深川めしのはじまりとされています。だしとともにあさりを煮込んだ深川めしは、香りが良く、上品な味です。あさりとねぎのみそ汁をご飯にかけたものを「深川丼」、深川丼と同じ材料をしょうゆ風味で炊き込んだものを「深川めし」と言うようですが、諸説あり明確な違いは分かっていません。
自宅で楽しむ深川めし
深川丼
レシピ
【材料】(1人前)ご飯1合、あさりの剥き身120g、長ねぎ20g、油揚げ10g、だし汁220cc、薄口しょうゆ20cc 、みりん10cc、味噌8g
- だし汁に薄口しょうゆ、みりんを入れて混ぜます。
- 長ねぎを斜め切りに、油揚げを細切りにします。
- に味噌を溶き入れ、強火で煮込みます。
- 沸騰したら長ねぎ、油揚げ、あさりの剥き身を入れます。
- 7分程度煮込んだら、温かいご飯にかけてできあがりです。
お好みで、刻みのりや七味唐辛子などをかければ、アクセントになります。
ポイント
あさりの剥き身は、最後に入れるようにします。加熱しすぎると身が縮んでしまい、うま味も減ってしまうので、入れる順番には注意しましょう。
つけあわせ
たくあんやらっきょう、昆布などのつけあわせがおすすめです。ビールや日本酒、ワインなどと相性がいいので試してみてください。
深川めし
レシピ
【材料】(2~3人前)あさり300g、ご飯2合、しょうが1/2かけ、だし汁250cc、酒大匙2、しょうゆ大匙1、塩適量
- あさりを塩水に入れて砂抜きをします。30分程度置いたら、洗います。
- 米を洗い、ざるにあけておきます。
- 鍋にあさり、酒、しょうゆを入れてフタをして、あさりの口があくまで煮ます。
- 炊飯器に米、あさりの煮汁、だし汁を入れ、塩を加えて炊きます。
- あさりの身を殻から外し、炊き上がったご飯に、あさりの身、千切りしたしょうがを入れて混ぜます。
- 小口ねぎを全体にまぶしてできあがりです。
※あさりを砂抜きする際には、水1カップに対して塩小匙1程度です。
ポイント
あさりの煮汁は、しっかりと沸騰させるのがコツです。しっかり煮ることで、あさりの臭みを飛ばすことができます。小口ねぎは一緒に混ぜずに、食べる直前に軽く混ぜた方が見た目もきれいです。また、お茶漬けにすると違った味わいを楽しむことができます。このとき、ほうじ茶を使うのがおすすめです。
つけあわせ
あっさりとした味の深川めしには、食べごたえのあるつけあわせがおすすめです。天ぷらやひじきの煮物などもあいます。タマネギのサラダ、タコときゅうり、わかめときゅうりなどを使った酢の物などもおすすめです。
深川めしはお土産・ギフトにも最適
現在でも、東京では深川めしを提供しているお店もたくさんあります。お店を訪れるのが難しいという場合は、通販でその味を試してみるのもおすすめです。にんべんの「深川めしの素」は、北海道産の昆布を合わせ、あさりだけでなく、ホタテや牡蠣などのうま味を堪能できる本格的な味です。通販で本場のような味を体験してみてはいかがでしょうか?