福島のおいしい郷土料理の厳選30選!特徴や味付けのポイントも紹介
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福島は全国で3番目に広大な面積を誇り、東北地方最南端に位置しています。「会津地方」「中通り」「浜通り」の3地域に分かれており、それぞれの風土を生かした郷土料理があります。
このページは、日本の食卓を300年以上支えてきた鰹節専門店のにんべんが福島の郷土料理とその特徴を紹介します。
さらに、福島の郷土料理をよりおいしくいただくコツなども解説していきます。
福島の郷土料理に興味がある方は、ぜひ参考にしてください。
福島の有名な郷土料理の30選!
早速、福島の有名な郷土料理の30品を紹介していきます。
数が多いので、すべての料理の説明を読む必要はありません。興味がある料理だけ読んでみてください。
棒タラの甘露煮
棒タラの甘露煮は、棒のように乾燥させたタラを水に浸し醤油や砂糖、みりんなどを加えて煮る会津の郷土料理です。
2~3日かけて作る料理で、骨までやわらかく身はホロホロとしています。昔は「裕福な家庭で食べられている料理」とされていましたが、現在ではお正月やお祭りなどに食べられます。
しんごろう
しんごろうは、半つきのうるち米を丸めて竹串に刺し、じゅうねん味噌を塗って炭火で焼く南会津の郷土料理です。
じゅうねん味噌の「じゅうねん」は、えごまのことを言います。また、料理名の「しんごろう」は新五郎という若者という説もあります。
かつて新米の収穫後に作っていましたが、現在では季節問わず食べられている料理です。
アンコウ鍋
アンコウ鍋は、福島から茨城にかけて続く常磐沖で獲れるアンコウの肝を使った郷土料理です。
冬に親しまれている料理で、アンコウの肝をつぶしてコクを出し、旬の野菜などを入れて味噌で仕上げます。
クセがなくうま味がある白身と、やわらかい皮下肉が味噌に馴染み体が温まる料理です。
会津のわっぱ飯
会津のわっぱ飯は、その名の通り会津の郷土料理です。杉や檜の木で作った曲げわっぱに、山菜や鮭などを入れて蒸し上げます。
フタを開けた瞬間にふわっと立ち上がる山菜の香りが食欲をそそるだけでなく、ふんわり炊き上がったご飯と素材のうま味を堪能できる料理です。
はっと
はっとは、会津地方南西部の豪雪地帯である檜枝岐村の郷土料理です。「はっとう」と呼ばれることもあります。
そば粉ともち米を練って平に延ばし、茹でてひし形に切ったあと、えごまやきな粉を付けて食べる料理です。
名前の由来ですが、江戸時代に檜枝岐に訪れた役人に出したところ「これほどおいしいものを毎日食してはいけない。めでたい日であれば食べて良い」とご法度(はっと)になったという説があります。
川俣シャモ
川俣シャモは、福島県中通りに位置する川俣町で生産されている食用の鶏です。川俣町に来る人へのおもてなしとして、親しまれています。
親子丼やカレー、燻製や鍋の具材としても使われている特産品です。脂っぽくなくコクと適度な弾力があり、首都圏では高級食材ともされています。
いかにんじん
いかにんじんは、福島県中通りの郷土料理です。昔は保存食とされていましたが、現在では正月に欠かせない料理として親しまれています。
松前漬けのルーツともいわれており、細切りにしたニンジンとするめを醤油やお酒で漬け込んだ、おつまみにもぴったりな料理です。
ふくしま餃子
ふくしま餃子は、フライパンに円を描くように餃子を敷き詰めることから「円盤餃子」と呼ばれることもあります。
ハクサイがたっぷり入った餡を自家製の皮で包む、サクッとした食感が特徴の餃子です。お酒との相性も抜群です。
福島駅から歩いて行ける距離に、昭和28年創業の「満腹」や「餃子の照井」など有名店が数多くあります。福島を訪れる際には、ぜひ1度足を運んでみてください。
ソースカツ丼
ソースカツ丼は、会津で大正時代から親しまれている郷土料理です。会津のカツ丼は、カツを揚げた後に卵でとじたカツ丼ではありません。
ご飯の上にキャベツが敷き詰められ、キャベツの上にソースにくぐらせたカツが乗っているものをカツ丼といいます。
知らずにお店で注文すると驚くかもしれませんが、ソースに浸されたカツは絶品でご飯が進みます。
田楽
田楽は、会津で親しまれている郷土料理です。豆腐やコンニャク、サトイモなどに独自の味噌をつけて炭火で炙(あぶ)ります。
昔は囲炉裏で焼いて作りました。味噌は赤みそに砂糖や薬味を練りこんで作っていて、素朴でどこか懐かしさも感じる料理です。
こづゆ
こづゆは会津を代表する郷土料理です。会津藩の武家料理として広まり、現在では正月や冠婚葬祭などに振舞われています。
地域によって貝柱やスルメを使い、サトイモやニンジンなどの野菜や山の幸がたっぷり入った醤油仕立ての汁ものです。
つと豆腐
つと豆腐は会津南部の郷土料理です。つと豆腐の「つと」は「束ねたわらの中に食品を包んだもの」を表しています。
細長く切った普通の豆腐をつとに包み、塩を加えた熱湯で20分ほど煮て作った料理です。
豆腐のうま味とわらの風味が上品で、煮しめ料理などにも使われています。
凍み豆腐
凍み豆腐は福島市立子山の特産品で、カロリーが低く栄養価は高い点が特徴です。「高野豆腐」というと、聞き覚えがあるかもしれません。
硬めの豆腐を1センチ程度に切り、冷凍庫に入れます。その後、低温で熟成して凍らせた豆腐をわらで編み、1週間から10日ほど屋外で干して作ったものです。
ニシンの山椒漬け
ニシンの山椒漬けは、身欠きニシンを使った会津独特の郷土料理です。身欠きニシンに山椒の葉を重ね、醤油やみりん、酒に漬けて作ります。
新鮮な魚が入手困難だった頃、保存食として親しまれていました。現在でも伝統食として受け継がれ、ご飯のおかずとしてはもちろんお酒にもぴったりです。
はらこめし
はらこ飯は福島から宮城を流れる阿武隈川の漁師が食べたことが始まりとされ、宮城の郷土料理としても有名です。
伊達政宗が阿武隈川修繕の視察に訪れた際に、漁師から献上されたという話もあります。
醤油やみりんでサケを煮込み、その煮汁でご飯を炊きこみ、サケとイクラを乗せた彩り豊かな料理です。
お平
お平は奥会津で冠婚葬祭や、お正月などのめでたい日に食べるものとして親しまれている郷土料理です。
漆塗りの平たい器に盛り付けられ、盛り付ける順番も決まっています。
まずはゴボウやニンジン、ナガイモと入れ、その上に結び昆布を乗せます。その後、マイタケや揚げ豆腐、素焼きのアカハラ(ウグイ)を丸ごと乗せる料理です。
どぶ汁
どぶ汁は、浜通りで親しまれている郷土料理です。昔はアンコウがたくさん獲れたため、漁師が船上で食べたとされています。
アンコウ鍋とは違い、どぶ汁には水を入れません。アンコウと野菜から出る水分を使い、味噌で味を整えて食べる点が特徴です。
カロリーは低いにも関わらず栄養価が高いとされ、体を温められるため寒い冬に適していると言われています。
そば団子汁
そば団子汁は、団子と鶏肉や根菜を使った具沢山の汁物の郷土料理です。
そば粉に熱湯を加え耳たぶくらいの柔らかさにし、団子状にしてだし汁で茹でます。具材と鶏肉を加え、味噌で溶かしたら完成です。
団子の量によって、主食にも副食にもなります。
ざくざく汁
ざくざく汁は、中通りに位置する二本松市で親しまれている郷土料理です。様々な旬の野菜をざくざくと切って煮る料理で、人数の予想ができないお葬式で振舞われていました。
現在では秋のお祭りなどでも振舞われていますが、家でも簡単に作れる料理です。
ダイコンやゴボウ・ニンジンなどの野菜や鶏肉、コンニャクなどを全て角切りにして鍋に入れます。その後、材料を入れた後、だしや醤油、みりんなどで味を整えたら完成です。
栃もち
栃もちは会津で親しまれている、栗と似ている栃の実を使った郷土料理です。栃(とち)の実は本来アクが強くて食べられませんが、時間をかけてアクを抜き、もち米と蒸してついて餅にします。
茶色ががっており独特の苦みがありますが、小豆の甘みを加えると風味が引き立つので、あんこもちやおしるこにして食べるのがおすすめです。
まんじゅうの天ぷら
まんじゅうの天ぷらは、会津で家庭料理としても親しまれている郷土料理です。餡(あんこ)が入った一口サイズのまんじゅうに衣をつけて揚げます。
揚げてうま味が増した餡の甘さと、衣のサクっとした食感を楽しめる料理です。おやつとして食べたり、温かいそばに乗せておかずとして食べたりもします。
まゆ団子
まゆ団子は、かつて繭(まゆ)の豊作を願って作られた伝統的な郷土料理です。餅や米を繭の形に丸めて団子状にして、柳などの枝に刺します。
昔は、屋根の上で乾燥させて保存食としていました。最近では、正月などの縁起物として飾られています。
あわまんじゅう
あわまんじゅうは、会津に伝わる郷土料理です。鮮やかな黄色のまんじゅうで、粟(あわ)ともち米を混ぜた生地にこしあんが詰まっています。
災害に「あわ」ないようにという願いが込められており、粟のつぶつぶとした食感が魅力的なまんじゅうです。
なみえ焼そば
なみえ焼きそばは、浜通りに位置する浪江町で親しまれている郷土料理です。
特徴はなんといっても麺の太さで、一般的な麺の約3倍あります。その麺を濃厚なソースでこってり味付けします。
材料はもやしと豚肉とシンプルで満腹感を味わえますが、実は味を極めるのは難しい料理とされています。
白河ラーメン
白河ラーメンは、中通り南部に位置する白河市の郷土料理です。コシの強い手打ちの縮れ麺と、醤油スープが絶妙に絡み合います。
白河市内には約100軒の店があり、それぞれ店主のこだわりの味が楽しめるので旅行の際に食べ比べるのも良いかもしれません。
高遠そば
高遠そばは、会津の大内宿で親しまれている郷土料理です。信州の高遠で育った会津藩の藩主・保科正之が持ち帰ったとされています。
そば粉100%のコシの強いそばとだし汁、ダイコンおろしだけで作られているのが特徴です。食べ方も独特で、箸を使わずにネギ1本で食べます。
ネギをかじりながら食べることで、ネギの辛味がそばの風味と混ざり一度食べたら忘れられません。
会津そば
会津そばは、そば作りの条件に適した会津ではれの日のふるまい料理として親しまれています。
コシと香りの良さが特徴の「会津のかおり」という品種のそば粉を使用し、シンプルにつゆで味わう料理です。
ゴマ塩をかけたり、梅を乗せて食べたりと多彩な食べ方もできます。
山都そば
山都そばは、会津北部の喜多方地方で作られたそばを使った郷土料理です。さらしな粉を含み、通常のそばよりも麺が少し白みがかっています。
つなぎを使用しないので、コシが強くそばの風味が格別です。
猪苗代そば
猪苗代そばは、会津地方に位置する磐梯山と猪苗代湖が広がる猪苗代で親しまれているそばです。猪苗代の寒暖差や澄んだ空気、清らかな水がそば栽培に適しています。
ひきたての粉をつなぎに使わずに打ち、さっと茹であげた猪苗代そばは、豊かな香りと味わいが特徴です。
水そば
水そばは、会津にある山都町の郷土料理です。水のみで食べるそばで、つゆがないため最初は「どう食べるのだろう」と戸惑うかもしれません。
しかし、口に入れた瞬間に蕎麦の香りがふわっと広がり、そばそのもののうま味を感じられます。
福島の郷土料理の特徴
この章では、福島の郷土料理ならではの特徴を紹介していきます。
- ・福島は農産物と海産物の両方に恵まれている
- ・城下町の会津の影響を受けた面もある
特徴を覚えておくと料理をより楽しめますよ。
農産物と海産物の両方に恵まれている
福島県は東西に広がっているため、海岸沿いと山地で標高差が大きいのが特徴です。県内でも気候に差があり、農産物と海産物の両方に恵まれています。
たとえば、会津盆地などは水稲やそば、モモやリンゴなどの農産物が有名です。一方、海側ではアンコウやタラなどの水産物も獲れます。
農産物か海産物のどちらかに偏らず、それぞれの気候を活かして作る素材を活かした郷土料理が魅力です。
城下町の会津の影響を受けた面もある
城下町として栄えた会津では、田舎らしさの中にも知性と品性のある料理が数多くあります。
たとえば、こづゆは薄味仕立てで武家料理としても親しまれていました。そして現在では正月や祭り、冠婚葬祭などの特別な日のおもてなし料理とされています。
また、保存食として便利な貝柱やスルメを使った料理や、身欠きのニシンを使った料理など昔ながらの知恵が今でも伝統として伝わる料理ばかりです。
福島の郷土料理をもっとおいしく食べるための味付けのポイント
福島の郷土料理を作る際は、味付けがとても重要です。せっかく福島ならではの新鮮な食材を使用しても、味付け次第で料理が台無しになってしまいかねません。
福島の郷土料理をおいしく仕上げるためには、調味料にこだわるのがおすすめです。
鰹節専門店として300年以上の歴史を持つにんべんでは、だしと素材にこだわった調味料を豊富に取り扱っております。
会津そばなど福島のおいしいそばを取り寄せした際には「本枯鰹節そばつゆ」がぴったりです。
▶本枯鰹節そばつゆはこちら
いつものそばも上品な味わいになるだけでなく、取り寄せした会津のそばもおいしく食べられます。
醤油は「びん入・木桶仕込み下総醤油(小)」がおすすめです。
▶「びん入・木桶仕込み下総醤油(小)」はこちら
まろやかな味と独特の風味は、プロの料理人からも支持されています。
調味料は、このページで紹介した郷土料理に限らず普段の料理にもお使いいただけるものばかりです。気になった調味料からぜひ試してみてください。
まとめ:福島の郷土料理はいろいろな食文化を楽しめる
お伝えしてきたように、福島は、農産物と海産物の両方に恵まれ、伝統的な郷土料理が豊富です。
調味料にこだわれば、ご自宅でも簡単に福島の郷土料理をおいしく作れます。「おいしい郷土料理を味わってみたい」という方は、ぜひ福島の郷土料理を試しください。
最後にもう一度、こだわりの調味料を紹介します。
福島のそば料理をおいしく作りたい時は、「本枯鰹節そばつゆ」が活躍してくれます。
▶本枯鰹節そばつゆはこちら
本枯鰹節、宗田鰹節と濃口醤油を使用しているので、すっきりしながらも、うま味のある味わいに仕上げてくれます。
醤油は「びん入・木桶仕込み下総醤油(小)」がおすすめです。
▶「びん入・木桶仕込み下総醤油(小)」はこちら
まろやかな味と独特の風味は、プロの料理人からも支持されています。
それぞれの料理に合う調味料を使って、おいしい福島の郷土料理を楽しみましょう。