通販で入手できる乾物の種類とは
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乾物を使って料理の幅を広げよう
保存がきく乾物はとても便利
乾物の大きな特徴のひとつが、「保存性が大変良い」ということです。一般的に魚や肉、野菜や果物といった食品は、そのまま置いておくと時間経過と共に痛んでいきます。それは細菌やカビなどの微生物が活発に働き、食品の成分を分解して腐敗させてしまうことが原因です。こういった微生物にとって、増殖に欠かせないものが「水分」なのです。
水分を抜いて乾燥させた乾物は、微生物にとって大変生きにくい環境と言えるでしょう。そのため腐敗やカビが発生しにくく、長期保存が可能になるというわけです。保存しやすいということは、食品を長く、そして美味しく楽しめるということ。様々な料理に使用することができ、料理の幅が広がります。
旨味が増しておいしくなる
乾物のメリットは、保存性が良いだけではありません。乾かすことで旨味や甘味がアップし、食材をそのまま食べるよりも更に美味しくなることが挙げられます。分かりやすいのが魚の干物でしょう。魚を天日に当てて干すことで、酵素が活性化しタンパク質や糖質の分解が進みます。また、干物は残留水分が多いため、酵素が働く余裕も充分あります。こうして、旨味成分のグルタミン酸などがアップし、より美味しく食べられるようになるというわけです。
また、旨味成分であるイノシン酸を多く含んだ鰹節も、時間をかけて水分を飛ばすことで旨味が閉じ込められて、美味しさが増します。美味しくなった乾物はそのままでも美味しいですが、料理に使用することで料理自体の美味しさもアップするでしょう。ぜひ様々なメニューに取り入れてみてください。
通販で入手できる主な乾物の種類
干し椎茸
旨味成分が多く、良い出汁も取れる椎茸ですが、乾燥させることで旨味がギュッと濃縮されるだけでなく、実はビタミンや食物繊維などの栄養素も大幅にアップします。きのこ類に含まれるエルゴステロールは、紫外線に当てることでビタミンD2に変換されます。そのため、椎茸に含まれるビタミンD2は、生の状態と乾燥させた状態では、なんと干すことで約30倍(日本食品標準成分表2015年版(七訂)より)も増加するのです。煮物や炒め物にして食べると、より良いでしょう。
切り干し大根
切り干し大根は食物繊維やカルシウムが豊富な乾物です。大根は天日乾燥させることで、生の状態よりもカルシウムや鉄、ビタミンB1・B2といった栄養素がグンとアップします。
特に消化器官の調子を整えて便通を改善してくれる食物繊維は、ダイエットや健康のためにもたっぷり摂りたいという方も多いでしょう。生の大根を大量に食べることは大変ですが、切り干し大根なら少量でも食物繊維を摂取できます。ちなみに、ひじきにも食物繊維は多く含まれているので、ひじきと切り干し大根を合わせた煮物にするのがおすすめです。
昆布、海藻類
海で育つ海藻類はミネラル分が豊富なことで知られています。特に昆布は「海の野菜」と呼ばれるほどたっぷりのビタミンやミネラル、食物繊維が含まれています。中でも、昆布の「ヨウ素」の含有量は、食品の中でもトップクラス。ヨウ素は甲状腺ホルモンを構成する材料となる栄養素で、タンパク質や脂質・糖質の代謝を促す働きをします。食べ物から摂取する量が足りなくなったり摂取しすぎたりすると、甲状腺の機能に障害が起こる可能性も。体に良いとされるものでも摂り過ぎには注意が必要です。バランスの良い食事を心がけましょう。
干物
アジの開きや一夜干しのイカなど、魚の干物は生で食べるよりもたっぷりの旨味が詰まっています。また干すことでタンパク質やビタミンといった栄養素もアップ。
そのまま焼いて食べることができるので、お手軽な点も魅力でしょう。メインのおかずになります。
主に魚介類を干したものを「干物」として区別されていますが、乾物屋では「干物」を扱わないなど、店舗によって扱う商品が異なるので覚えておくと良いでしょう。
食品によって乾燥方法は異なる
食品の乾燥方法は、「自然乾燥」と「人工乾燥」の2種類に大別されます。
「自然乾燥」とは、その名の通り自然の力を借りて乾燥させる方法のこと。「天日干し」や「陰干し」はこちらに含まれ、主に魚の干物や干し椎茸などに使われます。激しい温度変化がなくゆっくりと乾燥させる過程により、旨味や甘味がアップしやすい点が大きな特徴です。大掛かりな設備が必要なくコストもあまりかかりません。ただし時間や手間がかかり、天候に左右されやすい方法でもあるため、技術や経験が必要となります。
「人工乾燥」とは、機械を利用して人工的に乾燥させる方法のことです。乾物だけでなくインスタント食品などにも活用されており、その方法は更に細分化されます。たとえば「熱風乾燥」「温風乾燥」「低温乾燥」は、いずれも熱源により発生させた風を吹きつける方法です。温度が高いほど短時間で乾燥させられるため大量生産ができますが、表面が硬くなるなどのデメリットがあります。そのため魚の干物やドライフルーツなどは、20~30℃の低温の風でゆっくりと乾燥させるのが一般的です。
この他にも、インスタントコーヒーや粉ミルクには高温熱風の中に液状食品を噴射して瞬間的に乾燥させる「噴霧乾燥」が、カップ麺の具材などには食品を凍結させてから高真空化に置くことで水分を揮発させる「真空凍結乾燥」がそれぞれ使用されます。意外と身近な食品にも、人工乾燥の技術が使用されていると言えるでしょう。
通販は乾物を入手する方法として最適
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