用途に合わせて使い分けができる鰹節の魅力
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鰹削り節の種類
鰹節を0.2mm以下の厚さに薄く削ったものを薄削りといいます。削り方によっていくつかの種類があることをご存知でしょうか。
・厚削り
厚削りは、他の鰹節と比べて分厚く削られたものを言います。見た目や手触りからも、その違いははっきり分かるでしょう。厚削りは基本的にはだし専用の削り節。鰹のパンチが効いただしが取れるため、うどんやそばなどの濃いだしをとるには最適です。
・平削り
よく見かける花かつおは、平削りといって薄く大きく削られたもの。お吸い物や煮物などお料理のだしとして幅広く使うことができます。いろいろな料理に使うことができるため日常的に使う鰹節としても適しています。
・ソフト削り
ソフト削り薄くて細かい鰹節です。細かくてお料理の食感の邪魔にならないため、冷ややっこやお好み焼きなどのトッピングに適しています。だしを取るために使うこともできるため、常備しておくとさまざまなお料理に使うことができるでしょう。
・糸削り
糸削りは、糸状に細く削られた鰹節を言います。ふわふわと舞う見た目も美しいため、お料理のトッピングにピッタリの鰹節です。漬物やおひたしにサッと糸削りをのせるだけで、お料理の見た目も引き締まり、味わいにも深みが出ます。
・破片削り
鰹節の破片削りは一般的なかつお節パック、かつおだしパックの中身としても使われている薄削りをさらにカットして小さいサイズにしているため、だしを取るためだけでなくお料理のトッピングとして使うこともできます。
・けずり粉
鰹節は削って食べるほかに、粉状にしても使うことができます。ご飯やお料理に軽く振りかけるだけでも、しっかりと鰹節のうま味を味わうことができるでしょう。また食感に影響を与えにくいため、お料理の隠し味として使うこともできます。みそ汁や煮物、炊き込みご飯に少しプラスすることで、より奥行きがある味を楽しむことができるでしょう。
削り節の種類を知って料理に活かそう
同じ鰹節でもさまざまな削り方があります。なぜ削り方の種類が増えたかというと、鰹は削り方によって香りや風味が全く変わるからです。時代とともに鰹節は料理のだしをとったり、素材に使用したりと用途が増えました。用途に合わせた鰹節の需要が高まって、鰹節の種類が増えたのです。まただしパックも新しく生まれた鰹節の利用法です。誰でも簡単にだしを取れるだしパックに入った鰹節が求められました。鰹節の種類が増えた理由は、私たちのライフスタイルの変化とともに姿を変えてきた変遷にあるといえるでしょう。
・血合い抜きの削り節とは
鰹節の中には、血合い抜きとして販売されているものもあります。血合いとは魚の身の中央部にある茶色の部分を言います。特にカツオなどの赤身の魚は、血合いが多いのが特徴です。この鰹節の血合いを抜くことで、鰹節の味わいにも変化が出えます。くせのない上品な鰹の風味を味わうことができるため、料亭のお吸い物に使われることも多いでしょう。また、血合いがないことで鰹節自体の見た目も綺麗になります。お料理のトッピングとして使っても見栄えする鰹節です。
・どんな削り方でも保存方法には注意
鰹節の各削り方に共通しているのが、保存方法には注意が必要ということです。削り節は酸化すると変色して味も落ちます。さらに湿気にも弱くカビてしまうこともあるでしょう。スーパーなどで流通している鰹節は、酸化を防ぐために不活性ガスを充てんして密封しています。家庭で開封した後は、風味を逃さないようにジップ付きの袋で密封しましょう。もし残ってしまったら冷蔵庫で保管してください。日にちが経つと酸化が進むため、開封してからは早めに食べるようにすることが一番の対策です。