煎り酒(いりざけ)とは?醤油より歴史が古い万能調味料の作り方と活用法
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この記事では話題の煎り酒の特徴から作り方、活用法までを解説していきます。
手軽に試せる方法もご紹介していきますので、普段料理しない人も、健康に気を使っている人もぜひ参考にしてみてください。
目次
万能調味料の煎り酒とは?醤油代わりになって塩分は超少ない!
煎り酒はもともと醤油より歴史が古く、室町時代に考案され使われ出したと言われています。
煎り酒は手軽に作れることから長く親しまれていましたが、醤油の普及により江戸時代に一度は廃れてしまったようです。そのため、21世紀にはほとんどその名を聞くことがありませんでした。
しかし、2015年頃から「煎り酒」が少しずつブームとなり、テレビや雑誌などで紹介され始め、健康意識の高い人を中心に人気が広まっています。
人気の理由①醤油に代わる万能調味料
人気の理由の1つは、醤油と同じように様々な料理に使えることです。もともと、醤油が広まったことの影響で使われなくなっていった煎り酒ですから、用途は醤油とほぼ同じです。
その為、醤油が活躍する卵かけご飯やお刺身醤油、豆腐料理などはもちろん、醤油を使う料理には煎り酒を代用できますよ。
人気の理由②塩分量が少ない
もう1つの人気の理由は、醤油に比べ塩分量が少ないことです。雑誌『サライ』が管理栄養士と共に調査した醤油と減塩はちみつ梅で作った煎り酒の塩分量に比較の結果は以下のようになっています。
塩分量の比較(大さじ1の食塩相当量比較)
・醤 油:2.6g
・煎り酒:0.2g
出典:小学館の雑誌「サライ」公式サイト
https://serai.jp/health/376507
醤油と煎り酒の塩分の量を比べてみると、煎り酒の塩分量は醤油の13分の1と少ないのです。
煎り酒は、作るのに必要な素材が少なく、自宅でも手軽に作れることから自分好みの”My煎り酒”を作って料理に使っている方も増えているようです。こういった手軽さも人気の理由の1つでしょう。
醤油より前から存在する煎り酒はなぜ廃れてしまったの?
冒頭でもお伝えしましたが、その答えは江戸時代に遡ります。
当時、まだまだ高級品だった醤油が関東でもつくられるようになり、価格が下がったことで庶民でも手に入れやすくなりました。
さらに、すでに紹介したように醤油は煎り酒よりも塩分が高い調味料です。重労働者が大半だった江戸時代の庶民にとっては、あっさりとした煎り酒よりも、塩分の多い醤油のほうが好まれた為、廃れていってしまったといわれています。
なので、煎り酒に問題があって廃れたというより、江戸時代に合わなくなって廃れたわけですね。逆に、煎り酒は塩分の低さから、現代では再び注目を集めたわけですね。
煎り酒の作り方は?
用意する食材は全部で4つです。
・日本酒…200ml
・梅干し…大1個
・鰹節 …1.25グラム
・塩 …少々
(お好みで昆布)
1.小鍋に日本酒・梅干し(種ごと)・塩を入れ、日本酒が半分になるまで弱火で煮詰める。鰹節を加え、さらに5〜6分弱火で煮る。
2.1.を火からおろして粗熱を取り、キッチンペーパーを敷いたザルで丁寧に濾したらできあがり。保存方法:遮熱沸騰した容器に入れ、冷蔵保存。
引用:やまでらくみこのレシピ(https://kumiko-jp.com/)
煎り酒は作ると言っても、食材は4つと少なく、火にかけてこすだけなので、誰でも簡単に作ることができますね。
こだわってさらに美味しい煎り酒にを作りたい人は、次のポイントを試してみてください。
ポイント①梅干しはしょっぱいものを使う
梅干しは塩のみでつけた辛いものを使うようにしてください。目安は塩分18%以上の梅干しです。しょっぱい梅干しを使うことで、出汁の味がより引き立ちます。
ポイント②底の狭い鍋を使う
鍋は、底の狭いものを使いましょう。底が狭い鍋だと、梅干しが日本酒にしっかりと浸かり、梅干しの味を日本酒にきちんと馴染ませることができますよ。
ポイント③風味の良い鰹節を使う
鰹節は風味の良いものを使いましょう。使用する食材が少ない煎り酒ですから、出汁の決め手である鰹節が風味の良いものであればあるほど美味しい煎り酒が出来ます。
もし自宅で削りたての鰹節を用意できれば、抜群に美味しい煎り酒の完成です。
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煎り酒の使い方・活用方法は?
卵かけご飯・納豆・お刺身・お豆腐など定番の和食に
煎り酒の使い方として定番なのはやはり和食に使うことです。卵かけご飯や納豆・お刺身・お豆腐、焼き魚など、和食の定番の料理にお好みの量をかけて食べてみてください。
普段のキリッとした醤油の味と違って、煎り酒のまろやかな味付けにはまってしまうこと間違いなしです。
韓国料理とも相性がいい!?チヂミのつけだれに
次におすすめなのが韓国料理との組み合わせです。特にチヂミの浸けダレのレシピはネット上でも多く掲載されているほどです。
こんがりと焼いたチヂミを、ラー油やお酢、ごま油と合わせた煎り酒でいただけば、相性の良さにビックリするはずです。
煎り酒×オリーブオイルの組み合わせはネットでも話題
続いておすすめの煎り酒の使い方がオリーブオイルを使う料理への活用です。煎り酒はオリーブオイルとの相性が良く、カルパッチョやパスタといった料理ともとてもよく合います。
例えば、鯛やサーモンのカルパッチョに煎り酒をサッとかけるだけで味の輪郭が際立ち、いつもの料理が数段美味しく決まるのです。
ぜひご自宅でも試してみてください。
まとめ:煎り酒を使って手軽にヘルシー料理を楽しもう
なんと言っても煎り酒は、塩分量が醤油に比べて少ないのに、醤油を使う料理のほとんどに使えるのが最大の長所だと思います。
今まで醤油を使っていた場面で、煎り酒を代わりに使うだけで、摂取する塩分が減るなんてとても嬉しいことですよね。
自分や家族の健康を考えているけど、健康的な料理を毎日考えるのはなかなか大変なことだと思います。手軽にヘルシーな食生活の実践に煎り酒を試してみてはいかがでしょう。
なお、「どうせなら美味しい煎り酒を作りたい」と思っている方もいるでしょう。
美味しい煎り酒を作りたいなら、素材にこだわるのが大切です。煎り酒の美味しさを左右するのは、なんといっても鰹節です。
良質な鰹節を使えば、一味違った味わいの煎り酒を作れますよ。おすすめはにんべんの鰹節です。にんべんは江戸時代から鰹節を製造している老舗です。
にんべんの職人が作る鰹節を使えば、江戸時代の当時の煎り酒の味を再現できるかもしれません。
美味しい煎り酒を楽しみたい方は、ぜひにんべんの鰹節を試してみるといいでしょう。
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